日本株、史上初の「日経平均4万円台」に到達…インフレのいま大注目の「プロ厳選・お金持ち企業5選」を実名紹介
三菱鉛筆(7976)
■株価(6月14日時点終値)2543円 海外売上高比率が54%に達しており、海外事業の拡大が業績を牽引している。これまで普及価格帯のボールペンやシャープペンを主力としてきた三菱鉛筆だが、ドイツの高級筆記具メーカーLAMY(ラミー)の買収により、高価格帯市場への進出が可能になる。ラミーは欧米を中心に80カ国以上で展開しており、そのブランド力を活かすことで海外市場開拓がさらに加速する期待がある。 国内では「GIGAスクール構想」に対応した「uni タブレット授業えんぴつ」を開発・発売するなど、デジタル学習環境の進展に対応した製品が学校教育市場で注目を集めている。こうした先進的な製品開発も、同社の業績を一層押し上げる可能性があろう。 自己資本比率79%(23.12期末)という安定した財務基盤を背景に、2018年以降、継続して自社株買いや増配を行っている。株価は年初来高値圏内で推移中だが、24.12期も増収・営業増益を見込む中、予想PER(株価収益率)12倍台と割安感があり、引き続き水準訂正の余地が残ろう。
RS Technologies(3445)
■株価(6月14日時点終値)3575円 最大の強みは、ウェーハ再生事業での圧倒的な市場シェアと技術力だろう。同社のウェーハ再生技術は独自技術により10回以上のリサイクルが可能であるばかりか、環境負荷を軽減し、半導体メーカーのコストダウンにも寄与している。 不況時にはコスト意識が高まることから再生ウェーハの投入量は増加する傾向があるなど、逆風に強い収益構造も見逃せない。製造装置の立上げなど多用途に利用されるため、需要も安定している。 潤沢な資金力を背景に積極的なM&A戦略も展開している。2018年には中国の大手プライムウェーハメーカーを連結子会社化し、ウェーハ総合メーカーとしての地位を確立した。現在はウェーハ再生事業、半導体関連装置・部材等事業、プライムウェーハ事業など、ほぼ三分の一ずつを占めるバランスの取れた事業ポートフォリオを構成している点も強みとなっている。M&Aを通じた事業拡大は、今後も同社のシェアアップと収益基盤の強化に大いに貢献していくだろう。