タンス預金に「福沢諭吉」の1万円札は危険!? 7月から「新札」になる前に銀行に預けるべき? 旧札を預金すると「税務署」に怪しまれるの?
旧札はいつ使えなくなる?
ところで旧札はいつまで使えるのでしょうか。実は旧札の使用期限は基本的になく、1946年に行われた新円切り換えなど特別な措置がとられない限り使えます。例えば、1958年まで発行されていた二宮尊徳の1円札も1円として利用可能です。 ただし、古い貨幣は使う際にニセ札ではないかと疑われることがあるため注意が必要です。私は前職が警察官だったのですが、あるとき「ニセ札です!」と通報がありました。 事情を聞いてみると「ホログラムのない1万円札を使おうとした。デザインも微妙に違う」ということでした。現物を手にしてみるとニセ札には感じられなかったため、よくよく調べてみると、2007年まで発行されていた1万円札のD号券でした。 結局、通報者の早とちりでしたが、警察官だった私も「これは真札ですよ」と即答はできませんでした。人の慣れはおそろしいものだと感じたエピソードです。 このようについ10数年前まで発行されていた紙幣でも、ニセ札だと勘違いしてしまうことがあります。コレクションとして保存したいなど特別な事情がなければ、早めに交換したほうがよさそうです。
まとめ
タンス預金は脱税などの手段として用いられることもあります。しかし、自分でコツコツ貯めたお金であることを説明できれば、タンス預金自体には何の問題もありません。ただし、タンス預金は盗難や紛失などの危険性もあることから大金の保管はやめたほうがよいでしょう。 また、旧札は時間が経つとニセ札扱いされる場合もあるため、買い物などに使うのであれば早めの交換をおすすめします。 出典 日本銀行 その他有効な銀行券・貨幣 日本銀行 一万円券 執筆者:山根厚介 2級ファイナンシャルプランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部