「NHKとSTARTOが揉めたから、紅白にSnow Manは出ない」…紅白「旧ジャニの出演なし」に騒ぐ人たちの“大きな誤解”。出演ゼロとなった「本当の理由」
■「TOBEのタレントはOK」なのはダブルスタンダード しかしながら、筆者としては、STARTOのタレントが紅白に出演したところで、特に問題はないと考えている。上記の通り、STARTOは旧ジャニーズ事務所とは切り離された別会社である。タレントを起用したところで、旧ジャニーズ、つまりSMILE-UP.が利益を上げることはない。 STARTOのタレントがゼロの一方で、旧ジャニーズ事務所に所属していたメンバーで結成されたグループ「Number_i」は紅白に出演することになっている。
彼らが所属しているTOBEの社長・滝沢秀明氏は、ジャニー喜多川氏の存命中から、ジャニーズ事務所副社長と、未成年を含むジャニーズJr.を育成するジャニーズアイランド社長を兼務しており、「ジャニー喜多川の後継者」とまでいわれた人物だ。 現在は旧ジャニーズのときの経営者はいないSTARTOのタレント出演が批判されて、旧ジャニーズで要職についていた人物が社長であるTOBEのタレントの出演はOKというのはダブルスタンダードであり、合理的な説明はつかないように思う。
旧ジャニーズのタレントに限らないことだが、人気のアーティストにとって、紅白への出演は単独の収支で見ると、さほどおいしい話ではない。紅白への出演料は、民放と比べても、はるかに安いというのは、よく知られた話だ。 それでも多くのアーティストが紅白に出たがるのは、「箔がつく」からだ。「紅白に出演した」というのがブランドとなって、知名度も上がるし、その後の芸能活動にプラスの影響を及ぼす。 一方で、紅白の視聴率は年々低下しているし、以前と比べるとブランド価値はなくなってきている。また、アーティストは、メディア出演に頼らずとも、集客や配信を自分で行うことで活動を続けることが可能になっている。
■紅白出演にうまみはない 昨年、紅白への出演もなくなり、恒例のカウントダウンライブも中止となったSTARTOのタレントは動画の生配信を行った。特に、人気グループの「Snow Man」は、紅白の裏で行ったYouTubeライブの同時接続数が最大133万人を超え、日本記録を更新した。 Snow Manに限らず、人気グループともなれば、紅白に出演して箔づけするよりも、自分たちでライブや配信を行うほうが自由にやれるし、収益にもなる。