SKハイニックス、配当25%増額へ-AIメモリーでサムスン引き離す
(ブルームバーグ): 韓国の半導体大手SKハイニックスは、2025-27年に配当金を25%増額し、約21億ドル(約3180億円)とする計画だ。人工知能(AI)メモリー半導体市場での主導的地位を確立してから急速な成長を遂げたことを反映している。
同社は27日、今後3年間は1株当たり1500ウォン、総額約1兆ウォン(1090億円)の配当を毎年支払うとした。業績が予想を上回る場合は、株主への還元をさらに早める可能性も残した。
SKハイニックスは過去数年間の高帯域幅メモリー(HBM)の販売で、より規模の大きいライバル企業であるサムスン電子を大きく引き離した。HBMは、米エヌビディアがAIのトレーニングのために製品に使用している。サムスンが自社のHBM製品の認証をエヌビディアから確保するのに苦戦する中、その差はさらに拡大。SKハイニックスは急成長するHBM市場でより大きなシェアを獲得できている。
サムスンは27日、5月に半導体部門トップに全永鉉氏を起用してからわずか6カ月で、同氏を共同最高経営責任者(CEO)に昇格させた。AI分野でSKハイニックスに追いつくことへの決意の表れだ。
同氏は半導体部門の日々の業務を直接指揮することになる。通常であれば部下の幹部が担当するメモリー事業を同氏自ら監督するという異例の措置だ。
原題:SK Hynix Hikes Dividend Payout to $2.1 Billion as AI Lead Widens(抜粋)
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Yoolim Lee, Shinhye Kang