侍ジャパン・井端監督、26年WBC連覇へ「大谷は象徴。来ていただきたい」 25年は土台作りの年
野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(49)が本紙の新春インタビューに応じ、2026年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け「優勝を目指す」と2連覇を掲げた。今オフに出場意欲を示したドジャース・大谷翔平投手(30)を日本球界の「象徴」と表現し、「来ていただきたい」と招集を示唆。就任以来、一貫して選手の育成、成長、経験を掲げてきた指揮官は、WBCに臨む理想のチームを「勝てるチーム」と語った。(取材構成・横山尚杜) 列島の視線を独り占めし、国民の記憶に深く刻まれた2023年のWBC優勝。26年3月開催の次回大会が15カ月後に迫ってきた。2連覇の使命を背負った井端監督は、1年以上をかけチーム編成に取り組む。チームづくりにおける根幹は既に心の奥にある。 「勝てるチームです。当然、いい選手の集まりというのが大事になってくる。理想と現実が変わる可能性もある。イメージは持ちながら、心は落ち着かせていたい。優勝を目指して頑張ろうと思っています」 就任以来、一貫して選手の発掘、育成、経験に尽くしてきた。その手腕が評価され、昨年10月にWBC大会まで契約が延長。「勝てるチーム」の構築へ鍵となるのは言うまでもなく米大リーグでプレーする選手だ。昨季メジャー史上初となる「50本塁打、50盗塁」を達成した大谷は今オフ、前回大会に続く出場に意欲を示した。 「非常にありがたい。また大谷選手にも来ていただいて、一緒にプレーしたい、吸収したいという目標を選手が持つことはいいこと。その象徴であるのは間違いない。チームを引っ張っていってくれたらいい」 昨夏に渡米し、今永(カブス)、ヌートバー(カージナルス)ら5選手と対面。このオフも既に数人のメジャーリーガーと対話し、出場へ好意的な感触を得たという。今季も「キャンプかシーズンオフに会えたらいい。シーズン前には全員向こうの(メジャーでプレーする)選手と会えるようにしたい」と2連覇の目標へ、全てを注ぐつもりだ。 一方で国内組の力も欠かせない。21年東京五輪以降、日本代表を支えてきた村上(ヤクルト)には「現に日本ではトップのホームランバッター。今までと変わらず、高みを目指してやっていってくれればいい」と揺るぎない信頼がある。