「必要なものは笑顔だった」生まれつき左腕肘先がないパラ女子砲丸投げ4位・齋藤由希子選手は避難所生活で決意 笑顔のはずがパリパラリンピックで思わず涙を流した理由【ヒーローインタビュー】
後悔はしてないです。自分が望んでいたことだったから頑張れたし “これも大変 あっちも大変”と言っているのが幸せだった。 子どもを産めて幸せだし子どもを産みながら競技をやれている環境も幸せ 。競技場に行って自分が試合している時、観客席で旦那と子どもが見てくれているのも幸せ。今しかできないことと思っていたので、出産してから2年間は充実できた期間だった。家族との時間を犠牲にしてしまったけど、 パラリンピック出場という目標にまで到達できた」 ■齋藤選手の「貫く力」とは 齋藤選手の「貫く力」はどこから生まれるのでしょうか。 齋藤由希子選手: 「 わたしは目標がはっきりしていたので、それが終わるまでは自己中(心的)になってでも、自分の意思を貫いて環境を整えたのが今回の結果につながった。 “何をしたいか、どうしたいか”を優先づけてそれを貫き通さなきゃいけない。意思は強く持って歩んでいかなきゃいけないので。 (Q、本音は?)“やめろ”と誰かに言ってもらったらすぐやめるんですけど」 ■パラリンピックで不安を払しょくできた理由 意思を貫き、初めて臨んだパラリンピック。自分でも驚くほど不安な気持ちに襲われたそうです 齋藤由希子選手: 「“良い成績”のイメージと“もし悪かったら”のイメージの両方を交互に頭に入れてしまい、感情をうまくコントロールできなくなってしまっていた。 でも いざォーミングアップして観客席見た時に少し冷静になれた。あとは武器として笑顔を大事にしてるので、専用のライブ配信カメラが来たら笑顔でいようと心に決めてそこからは普段通りの試合展開をできたと思っています」 パラリンピック、4位で迎えた6投目、不屈の笑顔でたどり着いた大舞台での最後の投てきです。 齋藤由希子選手: 「6投目は失敗してもいいから一生懸命投げようと。後悔をしないように、やり残したことがないように。子どもを出産してから2年間、一生懸命やった自分のために投げよう。 今持ってる力を全力で、後悔がないように投げようと思ったのが6投目」