ソフトバンク前田悠 “今永塾”で直球磨く「いろんなものを吸収」現状維持1000万円で更改
ソフトバンクのドラフト1位ルーキー・前田悠伍投手(19)が28日、みずほペイペイドームで交渉し、現状維持1000万円で契約を更改。オフの自主トレでは大リーグ・カブスの今永昇太投手(31)に弟子入りすることを明かした。来季2年目での開幕ローテーション入りをかけて来年1月に約2週間程度、課題の直球の質、球速などの克服のために世界に通用した左腕の門を叩く。 直感で決めた。面識はなく、大阪桐蔭で1学年先輩のDeNA松尾を通じ、コンタクト。初の契約更改交渉に臨んだ前田悠は、プロ2年目の自主トレを同じ左腕の今永のもとで行うと明かした。決め手は、直球だった。 「僕の中で直感。真っすぐが一番は今永さんで、合うなと。いろんなものを吸収し、いいものを盗みたい」 来年1月に高知県内で行われる自主トレへ参加予定。初対面の今永とグラウンド内外での生活もともにする。今季から海を渡り15勝3敗、防御率2・91、オールスターにも出場した雲の上の存在だ。「メジャーで通用する直球も、変化球もレベルが高い。トレーニングや食事でも知識を持たれていると思う。生活面もすべてに何かヒントが絶対ある。聞いて全部吸収するぐらいの勢いで学びたい」と目を輝かせていた。 世代No・1左腕の肩書で23年ドラフト1位指名された。球団独自の特別育成プログラムを経て、ウエスタン・リーグは12試合で4勝1敗、防御率1・94。ただ、10月1日のオリックス戦でプロ初登板初先発したが、3回8安打6失点でKOされた。課題となったのが150キロに満たない直球の出力と切れ。「通用しなかった。体をつくって直球をつくって、イニングも伸ばさないと」。来季も先発候補であることを首脳陣から告げられたことも、今永塾の門を叩くきっかけだった。 「150キロを投げられる体を持っておきたい。スピン量は(1分間に)2300(回転)がプロの平均。それより200回転多く」。初速、終速が変わらない直球が理想。今永も含めて参加者は4、5人の予定。少数精鋭なことも魅力的だ。 プロ1年目の自己採点を100点満点で求められた前田悠は「70点」と辛口だ。「1軍では通用しなかったので。通用できれば評価は上がる。来年こそ1軍で活躍できるように」。残りの30点を今永から吸収し、来春からの満点快投を狙う。(井上 満夫)