【解説】“企業風土”変えられるか? ビッグモーターの事業引き継ぐ新会社「WECARS」発足
日テレNEWS NNN
中古車販売大手ビッグモーターの事業を引き継ぐ新会社「WECARS」が5月1日に発足しました。社長にはビッグモーターを買収する伊藤忠商事の元執行役員・田中慎二郎氏が就任。新会社のもと、保険金の不正請求など不祥事が相次いできた旧ビッグモーターの風土を変えることができるのか── ▼ビッグモーター「月給20万円減額にボーナスなし」 旧ジャニーズとの共通点とは 日本テレビ経済部・戸田舜介記者(商社・自動車業界など担当)が解説します。 ◇ 森圭介キャスター 「まず今回、伊藤忠がビッグモーターの再生に乗り出した、これはどういった背景があったのでしょうか」 日本テレビ・経済部 戸田舜介記者(商社・自動車業界など担当) 「一言で言うと、伊藤忠にとって、ビッグモーターがいわば“お買い得”だったからです。ビッグモーターは、全国に約250の店舗を持つ中古車販売業界の“最大手”だったわけですが、保険金の不正請求問題の発覚以降、企業価値が著しく低下しました」 「今回、伊藤忠などが買収のために投じた総額は400億円だったのですが、ある関係者は、『あれだけの規模の会社を、数百億で買えるのは安い』と話していました」 森キャスター 「そして、きょう、5月1日からは新しい会社として再出発するわけですが、企業風土も含めて、本当に変わることができるんでしょうか」 経済部 戸田記者 「きょうはまだ新会社が始まったばかりですので、店舗の看板も当面、『ビッグモーター』のままで、本格的な改革はこれからになります。ですが、内部に風土改革のための専門部署を設けることなどによって、“利益至上主義”からの脱却を目指していきます」 「伊藤忠は、“働き方改革”など『改革』に積極的だとして、就活生からの人気が高いです。今回打ち出した『改革』を、新会社の現場にいち早く浸透させて、信頼を回復し、車の購入や車検などの際に、“消費者に選んでもらえる会社”に立て直すことができるか、が問われていきます」