「“納期を守れ”発言を忘れていないからな」サントリーHDが新浪氏から創業家・鳥井氏に社長交代 「同族経営回帰」が称賛され、新浪氏には批判殺到のワケ
サントリーは、洋酒メーカーとして創業したが、「日本企業らしさ」を維持しながら成長を続けてきた企業でもある。SNSの声をみていても、サントリーが築いてきた飲酒文化や、文化事業を賞賛する声が見られた。 とはいえ、新浪氏が社長を務めてきた10年間も、サントリーの企業文化は維持され続けていたように思える。新浪氏は、同社4代目社長で現会長の佐治信忠氏とともに、会長として新社長を見守ることとなる。 経営手腕の実際の評価とは別に、財界人としての言動について叩かれることの多い新浪氏。会長となって新社長に舵取りを任せ、表に出てくる機会が減っていけば、今後はもう少し「プロ経営者」としての客観的な評価がされるようになるのではないだろうか。
西山 守 : マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授