ポスティングの佐々木朗希の移籍先は? ドジャース最有力もパドレス、ヤンキースとの争奪戦必至
<記者の目> ロッテが佐々木朗希投手(23)のポスティングシステムによるメジャー挑戦を容認した翌日の9日(日本時間10日)、米国内でも佐々木の話題が席巻した。申請は12月15日の期限ぎりぎりとなる見込み。米球界での佐々木の注目度、移籍先に挙がる候補、チーム選びのポイントは-。MLB担当の四竈衛記者が、佐々木のメジャー移籍を読み解く。 ◇ ◇ ◇ 米国内で「投手として最高の能力を持つ」と評価されるロッテ佐々木が、ポスティングされることで米球界のストーブリーグは一気に過熱モードに突入した。日本では不透明とされてきた佐々木の処遇も、米球界では早い時期から「移籍確実」と見込まれていた。これまで日本国内での臆測記事は数多くあっても、米国内でフライング気味に情報が飛び交う例はほぼなかった。それほど今オフ、佐々木への注目度は高かった。 現時点で、複数の米メディアが報じるように、ドジャース最有力の状況に間違いはない。大谷、山本と昨春のWBCで一緒にプレーした侍ジャパンの同僚が存在するだけでなく、毎年のようにポストシーズンに進出し、世界一を狙える潜在能力を持つチームは、そう多くはない。昨年、WBC直前の宮崎合宿の際には、ド軍フリードマン編成本部長が練習の合間に佐々木と軽いあいさつを交わすなど、すでに接点があったことも見逃せない。今回の佐々木の場合、「25歳ルール」が適用されるため、金銭的な条件が移籍先決定の判断材料となる可能性は低い。となれば、いかに佐々木がメジャーで対応できるかなど、コンディションを含めた長期的な戦術が、「口説き文句」となるのではないか。 もっとも、範囲を各球団に割り当てられた契約金総額「インターナショナル・ボーナス・プール」(年間500万~700万ドル程度)と言われる契約条項についても、今後、トレードに伴う譲渡が可能で、現時点で最高額を残しているド軍が優位とは限らない。佐々木が尊敬するダルビッシュが所属するパドレスをはじめ、キャッシュマンGMが直接視察したヤンキースなど、激しい争奪戦は必至。起用法、育成面を含め、チーム全体としての指針が、佐々木争奪戦を制するカギとなりそうだ。【MLB担当=四竈衛】