虎のソナタ 来社・球児監督からなんともありがたい言葉 選手だけでなく記者育成のことまで…
久しぶりに雨が降ったこの日、大阪市浪速区の産経新聞大阪本社1階ではただならぬ雰囲気が漂っていました。 新旧の虎番キャップが駐車場に集結。局次長兼運動部長・堀啓介、部次長・阿部祐亮、新キャップ・須藤佳裕がスーツにネクタイを締めて、来賓の到着を今や遅しと待っていたのであります。 「あ、来られた!」 うやうやしく出迎え、エレベーターホールへご案内。階数のボタンを押すのはいちばん若手の須藤です。阪神の藤川球児監督が粟井一夫球団社長らとともに新年のあいさつに来られたのでした。 ご一行は役員室で産経新聞社の五嶋清取締役大阪代表、中村将大阪編集局長、大阪サンスポの生頼秀基編集局長らと会談。球団90周年のシーズンに向けて、藤川監督からうれしい言葉がありました。 「関西シリーズで盛り上げたい」 2023年、阪神とオリックスで日本一を争った、あの感動を再び! ぜひ、お願いします。スポーツ新聞も盛り上がります。新監督からはさらに、うれしい提案もありました。 「選手にコラムをやってもらいたいと思っています。僕も昔、サンスポさんでコラムをやっていて、よかったと思っているんです」 そうなんです。藤川監督は現役時代、『球児の一人語り』というコラムを長年執筆してくれていました。プレーについてはもちろん、シーズンや大事な試合に向けての取り組み方など、内容は多岐にわたっていました。 なんと、米大リーグ、カブスに移籍してからも『球児の一人語り』を継続してくれていたので、いかに新聞からファンにメッセージを伝えていることを重視していたか、わかります。 藤川監督は「若い選手にメディアの良さをわかってもらいたいし、逆に記者も育てないといけないですからね」と力説。選手だけでなく記者の育成のことまで考えてくれていました。オールドメディアだなんだと言われることも多い昨今、なんともありがたい言葉であります。 さらには「コラムを読むことで、この選手はこういう考え方をしているなとかわかりますから」と、指揮官ならではの視点もあるようです。同席していた編集局長の生頼も「頭の切れる監督という印象です。さわやかだし、話題の引き出しも多い」と感じ入った様子でした。