【フィギュア】鍵山優真はNHK杯連覇も反省しきり「思っていた300点の出し方ではなかった」
〝真冬の祭典〟に向けた戦いは早くも始まっている。フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯最終日(9日、東京・国立代々木競技場)、男子フリーは北京五輪銀メダルの鍵山優真(21=オリエンタルバイオ・中京大)が194・39点をマーク。合計300・09点で連覇を果たした。 「すごく悔しい。思っていた300点の出し方ではなかった」。今大会の目標だった300点台に乗せるも、冒頭の4回転フリップで転倒。今後はより難度の高い4回転ルッツの投入を検討していることから、優勝という結果にも「まずはフリップの見直しからしっかりやって、フリップを含めてさらにいいジャンプが跳べるように集中して頑張りたい」と反省点を口にした。 今季は2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズン。イリア・マリニン(米国)らライバルとの頂上決戦を見据える上で「今季から勝負が始まっている。とにかく失敗を恐れずどんどん攻めた演技ができたら」。大会前の公式練習ではあえて関係者たちの前で4回転ルッツに挑戦。「入れる意欲があるところはしっかりと見せていきたい。いつでも入れられるようにもっともっと(成功)確率を上げて頑張りたい」と駆け引きを仕掛けている。 淡々と話す鍵山の言葉の裏には、強い信念が垣間見える。「しっかりとショート(プログラム)で100点、フリーで200点以上を確実に出せるようにしないと世界選手権でも五輪でも勝てない」。金メダルを自らの手でつかみにいく。
中西崇太