毎週火曜「深夜帰宅」の謎…適応障害超えた元教員夫に「すべてを支えた妻」が一番怒ったこと
妻が一番怒ったことは…
以上を報告すると「なんですか、これは」と驚いていました。奈美さんは女性の存在に怒り出すのかと思いきや、何よりもトランクルームに激怒。その場で夫に鬼のように電話をかけ始めます。30回かけても出ないので、フリースクールに電話をかけて、夫を呼び出し。そこでトランクルームに高級時計とバッグを収納していることを白状させたのです。 奈美さんは「全部売っぱらって、金返せ」と怒鳴っており、夫にも強い言葉で支配しているのではないかと感じてしまいました。 その夜、奈美さんは夫と話し合いの場を設け、離婚を切り出そうとしたところ、夫から「以前より、離婚を考えていた」と言われ、驚いたそうです。生活費を家に入れないのは、離婚のためのお金を貯めていたこと。時計やバッグは値上がりを待って売ろうとしていたのだとか。 奈美さんは翌日、カウンセリングルームに来て、「私のモラハラがひどいと夫と娘から言われました。私が娘にキレて“勉強しないとクズになるんだよ、バカ!”とか、夫の仕事のダメ出しと改善の説教をしている録音を聞かされました」と泣いていました。 奈美さんも学校の先生として、ストレス過多な職場で働いています。しかも、家庭では夫は家に金を入れない。13歳の娘も反抗的な態度をとっている。頑張っているのに報われないから、その度に物を投げたり、怒鳴ったりするのが止められなかったと話していました。 「何もかも私が悪いなんて……。消えていなくなりたい」と言ったら、娘から「私はママが大好きだよ」と慰められて泣いてしまったとか。奈美さんも気持ちのアップダウンが激しく、朝まで泣いていたら、夫から「心療内科に一緒に行こうか」と言われたそう。 「その瞬間に、“お前みたいに弱くねえんだよ。あたしが働かなくちゃ、お前らが干上がるだろうが!”と怒鳴っちゃったんです。夫は呆れて仕事に行ってしまいました」 おそらく、夫は家庭のストレスの捌け口として、女性と交際していたのかもしれません。そしてずっと頑張り続けてきた奈美さんも相当のストレスを抱えています。私が奈美さんに「3日間でも仕事を休んで、ゆっくりしてはいかがでしょう」と提案すると、「そうします」と帰っていきました。