頭のいい子が幼少期に身につける“勉強以外”の習慣とは?小児科医がオススメする「脳の鍛え方」
もちろん大人になれば、「太陽が沈んだから寝ます」などとは言っていられませんし、睡眠時間も子どもほどは要らなくなるので、夜は11時までには寝て、朝6時までには起きる、というくらいで十分です。 人生の最初期にはなんとしてもこの土台を頑丈に作っておくこと。これだけは譲れません。小学生の場合、理想的な睡眠時間は一晩に10時間ですが、9時間でもぎりぎりオーケーです。 夜は部屋をできるだけ真っ暗にして、朝になったらカーテンを開けて太陽の光を部屋に入れてやる。これは脳にとてもよい刺激になります。 朝、ベランダに出て直に日光を浴びるようにすると、さらによいでしょう。朝5時から7時の間に太陽の光を浴びると、ハッピーホルモンであるセロトニンや元気ホルモンであるコルチゾールが脳内で盛んに分泌されます。朝と夜のリズムがしっかりできていれば、お腹も自然にすくようになります。 ● 人間が最高のパフォーマンスを 発揮するのは朝起きたとき 逆に、真夜中にも煌々と明かりをつけていたり、スマホや電子機器の画面を見ていたりするのは、「からだの脳」が「育ちはするが頑丈でない」状態をつくる環境なので注意しましょう。 朝、決まった時刻に強制的に起きて光を浴びる。大人でもこれを続けると、1週間ほどで生活リズムが整ってきて、体調がよい方向に変わってきます。
私は大学生の教え子たちにも、「夜は寝て、朝は早く起きて目に太陽の光を入れろ」とくり返し伝えているのですが、学生たちから、「騙されたと思ってやってみたら、本当に変わりました」という成功例の報告を何度も受けています。「朝ごはんがたくさん食べられるようになり、日中を活発に過ごせました」「脳がスッキリして、1限目の授業がすんなり頭に入ってくるようになりました」などなど。 人間は昼行性の動物ですから、朝起きたときが最もパフォーマンスがよいはずです。子どもには絶対にこの生活リズムをつけてあげること、「からだの脳」をしっかり育てることが大切で、それこそが子どもを幸せにする方法です。5歳までにできれば最高ですが、大学生でも変わるのですから、何歳でも遅くはありません。 もし我が子が朝に自分から起きてこない、朝ごはんが進まないという場合には、「この子、『からだの脳』が育っていない!」と思って、学習より先にそちらを整えてあげましょう。すると勉強の能率も上がりますし、成績も上向きに変化してくるはずです。