円は対ドルで再び152円台後半、弱い米雇用統計後の反応一巡
(ブルームバーグ): 1日午前のニューヨーク外国為替市場では、米雇用統計の発表直後にドル売りが優勢となり、円は一時1ドル=151円79銭に上昇する場面もあった。ただ、その後はドルが買い戻され、ニューヨーク時間午前10時半時点で円相場は雇用統計発表前の水準に戻った。
10月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が2020年以来の低い伸びとなった。一方で失業率は前月から変わらず。複数の強力なハリケーンや大規模なストライキが統計に影響した。
マネックスの外国為替トレーダー、ヘレン・ギブン氏は「トレーダーは10月雇用統計がネガティブな方向に偏ることを事前に見込んでおり、ある程度適切な判断でこの指標を受け止めている。ドルは当初やや下落したが、雇用統計がこれほど弱い数字だった割には、そこまで大きな反応ではない」と語った。
シット・インベストメント・アソシエーツのブライス・ドティ氏は「今回の雇用統計は、先月の統計の熱気を削ぐものだ。しかし、リセッション(景気後退)の可能性はまだ低いため、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利下げ幅は25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)にとどまると予想している」と述べた。
原題:Dollar Recovers After Initial Drop to Jobs Report: Inside G-10(抜粋)
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Nobuaki Miyai