金馬奨、俳優チェン・ペイペイさんらに生涯功労賞/台湾
(台北中央社)台湾の映画賞「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)を主催する台北金馬実行委員会は29日、俳優のチェン・ペイペイ(鄭佩佩)さんと撮影監督のリン・ウェンジン(林文錦)さんに生涯功労賞を贈ると発表した。第61回授賞式は11月23日に台北市内で開かれる。 チェンさんはキン・フー(胡金銓)監督の武侠映画「大酔侠」(1966年)に主演したのをきっかけに数多くの武侠映画に出演し、「武侠女優」としての地位を確立。結婚後には一時表舞台から姿を消したが、チャウ・シンチー(周星馳)さん主演の香港コメディー映画「詩人の大冒険」(1993年)での演技で新境地を切り開き、アン・リー(李安)監督の「グリーン・デスティニー」(2000年)での碧眼狐(ジェイド・フォックス)役でさらなる人気を博した。先月17日(現地時間)、米国で死去した。78歳だった。 チェンさんの遺族は報道資料を通じ「母と母の事業をとても誇りに思っている。金馬奨が母の功績を認めてくれたことを深く光栄に思う」とコメントを寄せた。 リンさんは1933年生まれの91歳。高校卒業後の1950年に映画会社、中影の前身である農業教育電影に入り、映画業界に足を踏み入れた。撮影の他、監督も手掛け、「我女若蘭」(1966年)で第5回金馬奨カラー撮影賞を受賞した。1998年に退職するまで約50年にわたり台湾映画の発展に立ち会った。参加した作品は200本近くに上る。 授賞式に先駆け、11月7日に開幕する金馬映画祭では、チェンさんの出演作である「大酔侠」「グリーン・デスティニー」「香江花月夜」の3作品と、リンさんが撮影を手掛けた「我女若蘭」が上映される。 また、台北金馬実行委員会は来年の短編部門の応募要件について、作品の長さを現行の「60分以内」から「40分以内」に変更すると発表した。 (王心妤/編集:名切千絵)