５回、末包は一塁けん制でタッチアウトになる（撮影・市尻達拡）

　「広島５－４巨人」（２１日、マツダスタジアム） 　広島が八回一挙４得点で逆転勝利。連敗を止め、ＣＳ進出争いに踏みとどまった。デイリースポーツ評論家の岡義朗氏はけん制死ののちに決勝打を放った末包について「勝って兜（かぶと）の緒を締める意味でも、細かなミスは防いでいきたい」と提言した。 【写真】審判のアウトコールにガックリ　けん制で刺され、両手を地面についたままうなだれる末包 　　◇　　◇ 　終盤まで劣勢の展開が続いたが、八回の攻撃はカープらしさを感じさせた。各自が諦めることなく、コツコツつないで４得点。決勝打の末包は序盤にミスも犯したが、それを自分のバットで取り返す、素晴らしい打撃だったと思う。 　逆転勝利を収めた中、一つだけ付け加えたいのは、その末包のミスについて。２点を追う五回１死から中前打を放った。続く菊池の打席で横川が２球目を投げる前にけん制アウトになった。 　こういったプレーは、自分たちで“流れ”を止めてしまう。カープは９月戦線で苦しい戦いを強いられてきた。当たり前のことを当たり前に遂行しながら、その積み重ねで９イニングを戦う姿勢を貫き通すことが、とにかく肝要になる。勝って兜の緒を締める意味でも、細かなミスは防いでいきたい。 　しかしながら、チームとしては嫌な流れに終止符を打った見事な勝利といえるだろう。残り試合ではより一層、カープらしい戦いを見せてくれることを期待している。