“黄金男”が語ったパリ五輪閉会式の舞台裏 15キロもあった衣装で“視界不良”のピンチに!?「どこにいるか分からなくなった」
豪華絢爛なセレモニーで“主役”となった男が、その舞台裏を明かした。 国際的に話題を振り撒いたのは、フランス人ダンサーのアルトゥール・カドレ氏。米老舗誌『Forbes』が厳選する「30歳未満の特筆すべき世界の30人」にも選出された経歴を持つ33歳は、現地時間8月11日に行われたパリ五輪の閉会式において、メインキャストだった“ゴールデンボイジャー”としてパフォーマンスを披露した。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 1977年に打ち上げられた米探査機「ボイジャー」に搭載された「ゴールデンレコード」を擬人化した“ゴールデンボイジャー”に扮したカドレ氏。黄金の鎧から長い羽が飛び出たような独特の出で立ちで、空中を滑空するワイヤーアクションも披露した彼は会場のみならず、SNSでもトレンド入り。世界的な話題を生んだ。 大成功を言えるパフォーマンスだった。しかし、当人は緊張の連続だったという。フランス紙『Ouest France』のインタビューに応じたカドレ氏は「最もクレイジーだったのは、スタジアムの屋根で出番を待っていた瞬間だった。信じられないような光景が見えたんだ」と回想。15キロもあったという黄金の衣装を身にまとっての登場シーンを次のように振り返っている。 「下のステージに降りていく途中、私はトム・クルーズやエマニュエル・マクロン(フランス大統領)を含む何人かの人たちと目が合ったよ。でも、ステージに着いて、スモークが上がり、地面が光り輝いた瞬間に、キャラクターの中に入り込んだ。舞台上は本当に複雑で、隅々まで角があって、マスクの中から居場所をチェックするのは困難だった。時々、自分がどこにいるのか分からなくなる時もあったよ」 世界各国の熱視線が注がれた檜舞台を見事に彩った“ゴールデンボイジャー”。その大役を担い、「すべてがクレイジーだった」とも語ったカドレ氏。その経験は経験豊富なアーティストにとっても稀有なものとなったようだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]