自宅のソーラーパネルで発電した電気は「10年」経っても買い取ってもらえる?買取制度満了後にどうなるのかが気になります…
2009年に始まった「固定価格買取制度」は、家庭用のソーラーパネルで発電した電力のうち余剰電力を10年間固定価格で電力会社に買い取ってもらえる制度です。買い取ってもらえる期間が10年間であることから、固定価格での販売期間が2019年より順次満了を迎えていることが分かります。 そこで生じる疑問は「満了後も余剰電力を買い取ってもらえるのか」です。今回は、固定価格買取制度満了後の選択肢について調べてみました。買取期間の満了が近づいている方だけでなく、これからソーラーパネルの設置を検討している方にとっても大切な情報ですから、参考にしてください。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
「再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)」とは? 余剰電力の買取価格
再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)とは、太陽光・風力・水力などの再生可能エネルギー源を用いて発電した電気を、国が設定する価格で一定期間、電気事業者が買い取ることを義務付けたものです。電気事業者が買い取りに要した費用は、再エネ賦課金(使用電力に比例する)で賄うことになっていて、利用者が支払う電気料金の一部に含まれています。 固定価格買取制度は2009年に開始され、住宅用太陽光発電の余剰電力は、固定価格での買取期間が10年間に定められています。経済産業省資源エネルギー庁によると、太陽光発電の余剰電力の買取価格(1キロワットアワーあたり)は、2024年度は16円、2025年度からは15円です。
FIT制度満了後の選択肢は? 発電した電力は買い取ってもらえる?
住宅用太陽光発電の余剰電力は、固定価格での買取期間が10年間に定められていることから、2019年より順次満了していきます。FIT制度満了後の選択肢は、大きく以下の2つです。 ・電気事業者に買い取ってもらう 経済産業省資源エネルギー庁によると、買取期間満了の4~6ヶ月前に、現時点で買い取りを行っている電力会社から買取期間の満了時期についての通知が届くことになっています。 満了後も契約が自動継続となっている場合は、新しい単価でそのまま買い取りが続きます。契約が自動継続になっていない場合や、買取先の変更を望む場合は、希望する小売電気事業者へ申し込むことで、余剰電力の売電が可能です。 とはいえ、買取価格はFITと比較して大幅に下がってしまう可能性があります。買取価格は各電気事業者によって異なり、相場は8.5円~11.5円、キャンペーンで14.6円としている場合もあります。ソーラーパネルの設置から10年たった場合は、売電先の選定も大切なポイントです。 ・自家消費する 発電した電力を自宅で最大限に活用することで、余剰電力をなくせます。例えば、電気自動車・蓄電池・エコキュートなどと組み合わせて自家消費できるでしょう。蓄電池を設置すれば余剰電力をためられるので、夜間や災害時に停電した場合でも、電気を使うことが可能です。