警察官は「運転」ができないと入れないの?また、年収はどのくらい?
「運転が得意でなければ警察官になれない」という話を聞いたことがある人もいるでしょう。噂がどこまで本当なのか気になるものです。本記事では、警察官に求められる運転技能や免許の種類、そして給与体系について紹介します。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
警察官はMT車免許の取得が推奨されている
警察官として採用されるために、事前に特別な資格を取得する必要はありません。しかし、警察学校への入校までに普通自動車免許(MT車)や普通自動車二輪免許(MT車)の取得が推奨されています。高知県警察や熊本県警察の案内を確認してみると、入校までに各自で免許を取得するよう記載されています。 ■警察車両の一部にMT車が存在するため 近年、多くのパトカーやバイクがAT車へ移行しているものの、一部の警察車両には現在もMT車が存在しています。MT車を運転しなければならない可能性がゼロではないため、MT車の免許取得が推奨されているのです。MT車を操作できるスキルがあれば、配備車両の種類に関係なく業務を円滑に遂行できます。 また、交通事故の発生時や、運転手が急病により運転できなくなった場合など、警察官が一般車両を一時的に運転して移動させる場面に遭遇する可能性もあります。MT車も操作できる能力があれば、緊急時の対応力が向上し、迅速な対応が可能となるでしょう。そのため、MT車免許の取得は業務上、必要性の高い資格になっているのです。
パトカー隊員になるためには運転技能の資格が必要
警察官としてパトカーの乗務員を務めるには、警察内部で行われる「運転技能格付け制度」に基づく資格が必要です。「格付け検定」または「技能検定」と呼ばれ、運転技能をA~Dの4段階で評価します。特に、赤色灯を点灯させ、サイレンを使用して緊急走行を行うにはA判定が必要です。 A判定を取得する方法は2つあります。一つは「パトカー乗務員養成専科」という研修を受講した後に検定を受験する方法、もう一つは研修を経ずに直接検定に挑む方法です。どちらの場合でも、パトカー隊員としての高度な運転技能を習得することが求められます。 さらに、パトカー乗務員として経験を積んだ後、「高速道路交通警察隊員」として勤務するには追加の試験の受験が必要です。合格後は訓練所に入所し、約半年間の専門訓練を受けます。 訓練では、高速道路での運転技術や、交通事故現場での規制方法、負傷者の救護、事故処理の手順などを学びます。一通りのスキルを身につけることで、高速道路交通警察隊員としての任務を果たせるようになるのです。