人にあわせるでも、機嫌を取るでもない…「初対面で好印象をもたれる人」がさりげなくやっている雑談の極意
■「上下関係」「損得勘定」の意識を捨てる 「周りに気を遣いすぎて疲れる」「相手に合わせようとして疲れる」こうした気疲れを防ぐには、「上下関係」や「損得勘定」といった意識を捨てるのも効果的でしょう。 相手との上下を意識しすぎると、自分より「上」の人に対しては、「失礼がないように」とか「うまく取り入ることができるように」などが気になって、なかなか本当の自分で向き合うことができません。 そうかと思えば、自分より「下」のように見なすと、ちょっと偉そうな態度になってしまったり、マウントを取ろうとしてしまったり……と、いいことがないのです。 「損得」も同じです。たとえば相手が憧れの人であったり、有名な人であったり、いわゆる“自分にとってすごい人”と出逢った場合に、「こんな私が……」癖が出てくる人も少なくありません。 「こんな私が話しかけていいのだろうか」「この人に対して、私は何かメリットをもたらすことはできるのだろうか」など、自分を卑下して、話しかけられなかったり、せっかく話しかけても、関係がそれっきりになってしまったりすることはないでしょうか。そこも、『「気くばり」こそ最強の生存戦略である』の第1章で伝えた自己肯定感の低さが大きく影響するポイントなのです。 ■付き合う相手を損得で決めるのは、発想が貧しい 自己肯定感を上げるワークで、「こんな私が」を手放し、相手に合わせたり、疲れる気づかいをしたりするのではなくて、その人との会話を思いっきり楽しむことが大切です。 「私と話しても何のメリットもない」「私なんて、彼と付き合う相手に相応しくない」などという自己肯定感の低さから、相手を必要以上に持ち上げたり、喜ばせたり、何とかしなきゃと焦りながら、気疲れするようなことはもうやめましょう。 私のメンターである作家の本田健さんからこんなことを言ってもらったことがあります。「モモちゃん(筆者)は相手に対してメリットをもたらさないと、自分とは付き合ってもらえないというような垣根がない。大抵の人は、相手が大物だったりすると、“何か相手に対してメリットがないと、私なんかと付き合ってもらえないのではないか”というふうに考えるでしょう」 私は「この人と仲良くなっておいて損はない」という考え方が嫌いですし、私自身、誰かと出逢ったときに、そんなふうに考えたことがありません。そもそも「好きかどうか」ではなく「自分の得になるかどうか」で付き合う相手を決めること自体、発想が貧しいと思います。そこから相手も自分もハッピーな人間関係が始まるとは、とてもイメージできないのです。