「新入社員が成長する」デキる先輩の“伝え方” 行き違いやトラブルを防ぐための3つの方法
新入社員がなかなか思うように動いてくれない。伝えたことと結果が異なっている……と悩む人は少なくありません。実は、相手を変えようと努力するより、こちらの伝え方を工夫した方が、良い結果につながっていくのです。アドラー心理学と脳科学を組み合わせたテクニックが満載の『感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ』より一部抜粋のうえ紹介します。 ■思い通りの結果に相手を導くためには 新入社員に、「定例のミーティングで使う会議室を予約しておいてね」と指示したら、予約してくれた部屋が狭すぎて全員入りきらなかった。
こんなふうに、動いてはくれるけれど、自分が想定したものと違う結果になった経験はありませんか? こういうことがあると、「なんでこんなことになるの?」「ちゃんとやってよ!」などと、つい相手を責めたくなってしまいますが、ここはグッとこらえてください。 こういう「ダメ出し」対応をしてしまうと、「そんなにこだわりがあるなら、自分でやればいい」「せっかく手伝ってあげたのに、文句を言われるくらいなら二度とやらない」と反発されてしまいます。
また、「私はこんな簡単なこともできないのか」「何かやると、かえって人に迷惑をかけてしまう」と自信を失い、自ら行動できなくなってしまうことさえあります。 逆に言えば、些細なことでも、相手に「できた」「役に立った」という実感を持ってもらえれば、相手の自信を醸成することができます。 思った通りの成果を得るために相手に動いてほしいなら、お願いする側が「伝え方」を工夫する必要があります。 ■①「完成図」という「イメージ」を共有する
といっても、そんなに難しいことではありません。ポイントは、「イメージ」を共有することです。 実は、私たちの脳は「言葉」では動きません。その言葉から生まれる「イメージ」に反応して動きます。ですから、たんに言葉で「あれをやっておいて」とお願いするだけでは不十分。「完成図」という「イメージ」を共有することが重要です。 「会議室の予約」の例で言えば、そもそも会議に参加したことがない新入社員は、その会社の会議室がどういうものなのかをイメージできません。