「集団走はできません」箱根駅伝予選会トップ通過の立教大学、就任1年目の高林祐介監督が伝えた「セルフマネジメント」
10月19日に開催された第101回箱根駅伝予選会で、立教大学が1位通過し3年連続での本戦出場を決めた。選手たちは「シード権取るぞ!」と大きなかけ声とともに、笑顔でガッツポーズ。早くも本戦に目を向けた。 【写真】トップ通過を決め、喜び合う立教大学の選手たち
シード権獲得のため「3位通過」を目標に
立教大学は2024年で創立150周年を迎えた。その記念事業としてスタートしたのが、箱根駅伝本戦出場を目指す「立教箱根駅伝2024」プロジェクトだ。18年11月の事業開始以来の強化が実り、2年前の99回大会で予選会を突破し、55年ぶりに本戦出場。99回大会では総合18位、100回大会では総合14位の成績を残した。 今年は6月の全日本大学駅伝関東地区選考会で5位となり、大学史上初めて全日本大学駅伝への出場を決めた。チームとしての力が着実についてきている中、箱根駅伝予選会での目標は3位通過。本戦出場したその先に、「シード権を取る」ことを選手たちが目標として掲げてきたため、高林祐介監督は「シードを取りたいんだったら、予選会でもある程度上位で勝負しないと(本戦に)つながっていかないよ」と話をして、目標が決まった。
10km通過地点でトップ、そのまま1位通過に
当日は夜中に雨が降り、朝から息苦しいほどの湿度を感じる気候。気温はどんどん上昇し、午前9時の時点で23度を超え、さらに上昇。日差しが強く夏に戻ったような暑さを感じさせた。 スタートするとまずは各校の留学生が飛び出し、次いで中央学院大の吉田礼志(4年、拓大紅陵)が単独走、その後ろに日本人の大集団が続く形になった。立教大は序盤から馬場賢人(3年、大牟田)が日本人集団の先頭に立ち、國安広人(3年、須磨学園)と林虎大朗(4年、大牟田)も積極的に前方でレースを進めた。 10km通過時点で立教大はトップ通過。15km地点でもトップを保ち、フィニッシュ地点にも10人が真っ先に入った。チームトップの馬場は全体15位、日本人3位。10人目の木島陸(2年、相洋)が137位と上位10人がしっかりと遅れることなくゴールした。結果発表で1番目に立教大の名前が呼ばれると、選手たちは一礼した後に喜びを爆発させた。 レース後、高林監督は「私としては初めて(の本戦出場)ですし、ホッとしています」と口にした。3位を目標にしていた中でのトップ通過には「よく頑張ったかなと思います。本戦の切符も取れて、ようやく(シード権獲得の目標のための)スタートラインに立てたかなという感じです」と話す。