ゆりやん日本脱出、本気で成功狙えるアメリカ行き 高い英語力と日本人離れした度胸は十分に通用
その後も数多くのバラエティ番組に出演して、2017年には『女芸人No.1決定戦 THE W』で優勝。2021年には『R-1』でも悲願の優勝を果たした。若手の女性ピン芸人の中では、並ぶ者が見当たらないほどの圧倒的な結果を残している。 彼女はかつてアメリカのオーディション番組『America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)』に出演したことでも話題になった。角刈りのかつらをかぶり、星条旗模様の際どい水着を身につけて、手首の動きを主体にした奇妙なダンスを披露した。
■アメリカ流の笑いのセンスも パフォーマンスを披露した後、彼女は積極的に英語でジョークを飛ばして、審査員を笑わせていた。芸名の由来を聞かれて「飼っている猫の名前がレトリィバァなんです」と言ったり(ゴールデンレトリバーは犬の品種)、男性の審査員の機嫌を取るために自分の宿泊先のホテルの部屋番号を言ったり、きちんとアメリカにローカライズされた「ボケ」を放って、狙い通りに笑いを取っていた。 結果としては不合格だったものの、英語力、当意即妙のコミュニケーション能力、お笑いセンスには非凡なものがあることを見せつけた。
笑いのセンスがあり、英会話の能力があり、演技力があり、ダンスやピアノ演奏も得意としているゆりやんは、アメリカで活躍するのに必要な能力をすべて備えている。しかも、それに加えて「度胸」を持っていることが何よりの強みである。 アメリカのエンタメ業界は日本以上に過酷な競争社会であり、極端なほどに自分をアピールする力がなければ生き残ることはできない。ゆりやんの日本人離れした度胸は、アメリカでも十分通用するはずだ。
独特のお笑い文化が発達していて、空気を読み合うことが求められる日本のテレビでは、彼女の我が道を行く芸風がときに空回りしてしまうことがある。しかし、お互いの個性を認め合う風潮があるアメリカのエンタメ業界では、彼女のそういうところはむしろポジティブに評価されるだろう。 ゆりやんは渡米するにあたって、レギュラー出演していた『探偵! ナイトスクープ』(ABC)を卒業することになった。最後の出演となる9月6日放送回では、一般人の望みをかなえるために、長渕剛のもとを訪れた。