名医・小林弘幸が<SNSは自律神経を乱す最大の元凶>と断言するワケ。「自分を乱れさせないためには、他人をアテにせず期待しないのが一番」
「誰にも分からないから、ちょっとくらい…」と、間違ったことやズルいことをしてしまった経験はありませんか。「『後ろめたさ』を伴う行動は、積み重なると自律神経バランスが大きく悪化してしまう」と指摘するのは、順天堂大学医学部の小林弘幸教授です。そこで今回は、小林教授の著書『心と体が乱れたときは「おてんとうさま」を仰ぎなさい: 人生が大きく変わる自律神経のルール』から、自律神経を整える方法を一部ご紹介します。 【書影】ストレスフルな毎日を乗り切るための、懐かしくて新しい健康の教科書。小林弘幸『心と体が乱れたときは「おてんとうさま」を仰ぎなさい: 人生が大きく変わる自律神経のルール』 * * * * * * * ◆SNSで多くの人とつながれば、他人に振り回されて自律神経が乱れるのは当たり前 人の悩みやストレスのほとんどは人間関係がらみです。そして、とくに若い人々の場合、その人間関係におけるストレスのかなりの割合がSNSなどのネット経由でもたらされているのではないでしょうか。 ただ、私に言わせれば、SNSで多くの人とつながっていれば、他人の言動に振り回されたあげく自律神経が乱れてしまうのは当然の話なのです。 そもそもSNSは、常に他人の目を気にしながら動いているようなもの。みなさんの中にも、他人がアップした情報が気になったり、自分が発信した情報が他人にどう評価されるかが気になったりしている人が多いでしょう。 もちろん、自分が発信した情報が多くの人に評価されれば自己顕示欲や承認欲求を大いに満たせるのでしょうが、逆に、思うような評価が得られずフラストレーションを募らせてしまうケースも少なくありません。 また、他人がアップしたきらびやかな情報を見て、他人と自分の境遇を比較してしまい、コンプレックスを抱いてしまうケースも多いと聞きます。 さらに、自分がアップした情報の内容やちょっとした書き込みなどが原因で、見知らぬ他人と論争になることもあるし、相手の感情がエスカレートして、いわれのない理由で誹謗中傷を受けたりすることも少なくありません。 日々こういったやり取りをしていたら、常に大勢の他人を意識して四六時中神経をピリピリと尖らせたような状態が続くことになりますよね。
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