Q 保育園に通う3歳と4歳の男の子の母親です。園から帰ると、子供たちはしょっちゅう「遊んで」と言います。遊んでやりたい気持ちはありますが、仕事で疲れている上、料理などの家事にも追われ、つい「ダ～メ」と断ってしまいます。最近は「遊んで」と言われるだけでイライラするように。休みの日は遊びますが、トータルで見ると関わり不足のように思えます。改善する方法はないでしょうか？ A わが家も共働きで、年齢が近い男の子がいましたが、私の帰宅が早めだったので、妻が家事をしているときはもっぱら私が「遊び係」でした。でも、父親の帰宅が遅い場合、あなたのような感じになっている家庭は多いものです。「子供とのふれあいで大切なのは時間の長さではない」とよく言われ、私も同意見です。私が考える「時間をかけずに関わり不足を解消する方法」をご紹介しましょう。 子供が「遊んで」と言った場合、必ずしも長時間を望んでいるわけではなく、10分でも満足する場合が多いもの。遊んだ時間が1時間でも10分でも子供は満足感を味わいますが、ゼロだと満足感もゼロになります。「遊んでくれた」ということがうれしく、子供はそのときのふれあいを一生、覚えている場合もあります。一方、「遊んで」と言うたびに断られていると、悲しかったその思いだけがいつまでも印象深く残ることもあります。 帰宅後、お忙しいとは思いますが、今は少々、家事の手抜きをしてでもその10分を捻出してほしいと思います。忙しいときは「あとでね」と言うのもOKで、そのあと隙間時間ができたときに少しでも関わってあげてください。「ママは約束を守る」という信頼感も得られます。たかが10分されど10分。できればあなただけに使う10分も作ってくださいね。（こどもコンサルタント） ■原坂一郎 はらさか・いちろう　23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演活動を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士でもある。