関西大が天皇杯大阪予選3連覇!昨年は浦和と延長死闘、今年は1回戦からJクラブ・カターレ富山と対戦へ
天皇杯大阪府予選となる第29回大阪サッカー選手権大会の決勝が12日に行われ、関西大が桃山学院大を2-1で下して3連覇を飾った。5月26日の天皇杯1回戦では、富山県代表のカターレ富山と対戦する。 【写真】「マジで美人」「可愛すぎてカード出る」現地観戦した女子アナに称賛集まる 関大が3年連続となる天皇杯本戦出場を決めた。二川孝広監督が率いるJFLのFCティアモ枚方を準決勝で下しての決勝進出。過去2年はFC大阪との決勝になっていたが、今年はそのFC大阪を下した桃山学院大との大学生対決を制した。 しかし試合は序盤から劣勢を強いられた。ボールを持たれてゲームを進められた関大は、前半11分に中盤から出された浮き球パスの流れからFW藤枝康佑(3年=東山高)に先制点を決められてしまう。ただこのあとすぐに同点に追いつけたことが大きかった。同16分、ゴール前に顔を出していたMF川島功奨(4年=京都U-18)がダイレクトシュートを蹴り込んで、スコアがタイに戻る。 前半36分に左サイドの崩しからFW淺田彗潤(3年=讃岐U-18)が迎えた決定機は、惜しくも左ポストに嫌われたが、1-1で折り返した後半3分、負傷交代となったDF上原壮(3年=草津東高)に代わって後半から入っていたDF桑原航太(2年=帝京長岡高)が右サイドでフリーでボールを受けると、迷わず右足を振り抜く。これがゴールネットに突き刺さって逆転弾になった。 前田雅文監督も「相手の流れで先制を許してダメージは大きかった」と感じていたという。ただ「川島のゴールで救われた」と話すと、同点で折り返したハーフタイムに選手たちに喝を入れたことを明かし、「そのあたりが推進力に繋がったと思います」とイレブンの健闘を称えた。 過去2年の天皇杯ではいずれも一回戦を突破。一昨年は2回戦でセレッソ大阪、昨年は浦和レッズとJ1勢との対戦を実現させた。前田監督は「その舞台を目指すという志が出てくるというところ。目標設定を変えられたことが大きい」と好影響が出ているとも話す。今年も2回戦に勝ち上がれば、ヴィッセル神戸と対戦できる組み合わせになっていることから、今年もモチベーションを高くして戦うことができそうだ。 ただ1回戦の相手がアルテリーヴォ和歌山だった過去2年とは違い、1回戦からJ3の富山と対戦することが決まった。「実力的には向こうの方がもちろん強いと思う」とした前田監督は、「質が高い選手たちが多い中で自分たちは向かっていくだけ。何も考えずに向かっていけるというところだと思います」と一戦必勝で戦うことの重要性を強調する。 J1の湘南ベルマーレに入団したDF高橋直也ら多数のJリーガーが誕生した世代が卒業した今季だが、MF三木仁太(3年=G大阪ユース)やDF吉村瑠晟(3年=神戸弘陵高)、DF木邨優人(4年=京都U-18)、FW大矢瑞樹(3年=新潟U-18)ら昨年度の浦和戦を知る選手も多数残っている。 そして今年は関西学生リーグでも無敗の首位と好発進。よりパワーアップした姿をみせている。前田監督も「今年は誰かが突出しているわけではないけど、劣勢になったとしてもひっくり返せるという我慢強さがある」と評価。そのうえで、「負けていないのは実際にあるけど、今日みたいに相手の方がいいという試合が多い。勝てていることが慢心にならないようにスタッフからも働きかけたい」と勝って兜の緒を締めた。