第二のOSO18出現か 命がけでクマと対峙 ハンター報酬“安すぎ” 自治体と衝突も 北海道
(北海道猟友会砂川支部 奈井江部会 山岸辰人部会長)「報酬安すぎない?と。この報酬を見て町の姿勢がわかるよねと。山の中はクマの縄張り。極端な話、その中で命のやりとりをするわけ。実情はもっと過酷」 こうした状況に町民は… (町民男性)「大変不安に思います。家か50メートルの範囲内でクマが何回も出ていますので、いざとなったときに猟友会の方が出動されないというのは大変不安ですね」
その中、27日朝、奈井江町の三本英司町長は取材に応じ、報酬額について再検討する考えを示しました。 (三本英司町長)「協議してそれにふさわしい値段というか料金、それを決めていきたい」 三本町長はクマの駆除で出動した場合の報酬について、増額を見据えて猟友会砂川支部の奈井江部会と協議すると話しました。 しかし猟友会は「報酬以前の問題であり、互いの信頼関係が築けない。そんなところで命は張れない」と、断る意向を示しました。
命がけでクマと対峙 ハンター報酬“安すぎる” 過去にも…
道内ではこれまでにもハンターへの報酬を巡り、自治体と猟友会が衝突したケースがありました。 (礒貝記者)「午後11時40分。あそこの住宅の前、クマが右に向かって動いています」 後志の島牧村では2018年7月から9月にかけ、住宅街へのクマの出没が相次ぎました。
民家の庭に設置された生ごみ用のコンポストを狙い、連日のようにクマが現れたのです。 猟友会のハンターが爆竹を鳴らし、追い払おうとしますが… (猟友会)「鳴らしても逃げるふりないわ」 住宅街のため発砲することが出来ず、猟友会のハンターの出動は長期に渡りました。
積み重なった報酬は1000万円を超え、村議会は高額すぎると上限を設ける条例を可決しました。 これに反発した猟友会は村への協力をやめたのです。 (島牧猟友会事務局 花田雄二さん)「金額的には低すぎます。私たちの命もかかっていますし、その中で出動していくわけですから。単価としてはちょっと低すぎます」