第二のOSO18出現か 命がけでクマと対峙 ハンター報酬“安すぎ” 自治体と衝突も 北海道
別海町の酪農家は警戒を強めています。 (別海町の酪農家)「ショックですよね。今までもクマがその辺に出ていることは聞いていたが、実際牛が襲われるとなると、建物の中に入ってきたっていうのは。実際に牛を襲うとなると、今後も味をしめると危ないから、早く駆除しないと」
ハンターの後藤さんは、今回の襲撃にはOSOと異なる点があるといいます。 (ハンター 後藤勲さん)「1頭のクマで何頭もやるとは限らないが、2~3頭の群れで来て、若いクマが襲ったと考える。(OSOは)氷山の一角で、それ以上のクマはまだいる。そろそろ放牧をする時期なので、私はいつまた襲われるのかと思っていた。今までは5月頃までにウロウロ巣から出るが、ことしは暖かかったので早く巣から出たのだろうと。そうすると行動範囲が広くなり、今回のような形になったのでは」 OSO18の駆除からわずか10か月…。 牛を襲う新たなクマの出現かと不安が広がっています。
クマ駆除への協力 猟友会が辞退
クマへの警戒が続くなか、新たな問題が発生しました。 空知の奈井江町では、地元の猟友会が報酬の低さなどを理由に、クマの出没時に対応できないと町に伝えたことがわかりました。 (北海道猟友会砂川支部 奈井江部会 山岸辰人部会長)「突然呼ばれて契約書出して、これでやってくれ、サインしてって。おかしくないですかって。それでは無理だよと、中途半端でいい加減ならできないと、クマとなれば命がけでやるんだから」 奈井江町の猟友会のトップ・山岸辰人さんです。 町の駆除対策チームに参加しない方針を示しました。 事前のすり合わせなどなく、チームへの参加を呼びかけられたと話します。
関係者などによりますと、奈井江町は4月、猟友会に対し、クマが目撃された時に現場に駆け付け対応する「鳥獣被害対策実施隊」への参加を要請しました。 町が提示した報酬は日当8500円、発砲した場合は1800円を増額するというものでした。 これに対し、猟友会は値上げを要望するなど交渉しましたが、その後、人員体制の問題で対策チームへの参加を辞退すると決めたのです。