「年金は月5万」69歳からアルバイトも今では人気YouTuberに ロコリ(73)「目標は北九州から世界進出」
その頃、勤めていた全国規模の百貨店があと半年で閉店することが発表されて。たまたま同じ時期に新聞で、ハローワークで中高年向けのパソコン教室が間もなく開かれるという告知を見ていたので、これはチャンスだと。閉店を待たずに百貨店を辞めて、失業保険をいただきながら3か月かけてパソコン教室に通いました。お金をもらいながらパソコン技術が学べたのでラッキーでした。 ── チャンスをものにして、挑戦を続ける姿勢が素晴らしいです。ハローワーク通いのあとはどうされたのですか?
ロコリさん:また別の、地元の百貨店で働き始めました。同時に母の介護が始まって、介護しながら10年ほど働いた後、そこも閉店してしまって無職に。母を亡くした時期も重なり、「これから月5万円の年金でどうやって生活しよう」と気持ちがふさいでいたのですが、ある日ウォーキングに出たら、近所に新しくマクドナルドの店舗ができたのを見つけたんです。 そのお店は窓が三面ガラス張りで、2階席のある大きなマクドナルドだったのですが、入ってみたらすごく“気のめぐり”がいいと感じました。当時69歳、環境をガラリと変えて、活気のある健康的な空気の中で働きたいと思ったんです。そのとき、お店に貼ってあったチラシに「スタッフ募集!70代定年退職者も活躍中!」と書いてあるのを見て、69歳の私でも働けるかも、と思って申し込みました。
マクドナルドでは若い子と触れあえて、好きな時間に働けるところが気に入っていました。一方で、「いつか体にガタがきて続けられなくなるかも」という不安は抱えていました。おかげさまでYouTubeの方が忙しくなったことや、長年の接客業で痛めた膝が悪化したこともあり、アルバイトは3年ほどで辞めてしまったのですが、楽しい経験でした。 ── 若い頃に想像していた老後の暮らしと実際の年金生活にギャップはありましたか?
ロコリさん:年金が少ないだろうということはわかりきっていたので、ギャップはなかったです。だから一生働き続けなくてはいけないだろうとは思っていました。 今は年金とYouTubeの収益でなんとか暮らしています。それに新聞社でコラムを書いているのでその原稿料がちょこっと(笑)。体力がないから、そのなかでできることを続ける感じですかね。とにかく健康でなくちゃだめですね。 ── 今後の目標や挑戦したいことを教えてください。