関電の金品受領問題 第三者委が会見(全文1)工事を発注させ、利益得る構造を維持
関西電力(関電)幹部らによる金品受領問題を調査した「第三者委員会」(委員長・但木敬一元検事総長)は14日、調査報告書をまとめ関電に提出し、大阪市内で会見を行った。 【動画】関電の金品受領問題 第三者委が最終報告で会見 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは、「関電の金品受領問題 第三者委が最終報告で会見(2020年3月14日)」に対応しております。 ◇ ◇
調査結果を説明後、質疑応答
司会:それではお時間となりましたので、これより関西電力株式会社、第三者委員会の調査結果に関する記者会見を開始させていただきます。報道各社の皆さまにおかれましては、ご多忙のところお集まりいただきましてありがとうございます。また冒頭、土曜日の開催になってしまったことをおわび申し上げます。私は本日司会役を担当いたします、第三者委員会、委員補佐を務めております弁護士の山内と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 本日の会見では、まず第三者委員会が実施をいたしました、関西電力株式会社の役員等が社外の関係者から金品等を受領していた件に関する調査結果について、但木委員長からご説明し、その後、質疑応答を行うことを予定しております。それでは早速ですが、第三者委員会委員長、但木敬一より、本委員会の調査結果に関してご説明いたします。委員長、お願いします。
214名に248回のヒアリングを実施
但木:但木でございます。それでは皆さんのお手元に、この概要版というのは配られていますかね。あります? 概要版。その概要版で説明をしてまいりたいと思います。 2ページをお開きください。10月9日にこの委員会は発足いたしました。諮問事項は、森山氏関係調査、類似事案調査、当時からこれまでの関西電力の対応という項目でございました。委員会の構成でございますが、3ページの上にありますように、私、奈良、貝阿彌の3人と、特別顧問として久保井弁護士が加わっております。 委員会を開きました回数は、4ページにございますが、10月13日から本年3月13日、つまりきのうまで、14回にわたって委員会が開かれました。その調査がだいぶ、5カ月以上掛かりました。私たちとしては、完全とはいきませんけれども、中途半端な調査で終わりたくないということで、調査期間が長く掛かりましたことをお許しいただきたいと思います。 それでは、13ページをお開きください。当委員会は、10月9日に関西電力から委嘱を受けて以来、本件問題の真相を究明するべく、関西電力グループの役職員および元役職員、ならびにその他の社外の者、合計214名に関して、248回のヒアリングを実施した。関西電力および一部の子会社の役職員600名以上を対象にした書面調査。電子メール等に関するデジタルフォレンジック。これはだいたい80名分のメール、それから73のフォルダをデジタルフォレンジックしたものであります。それからホットライン調査、関係資料の精査、あるいは現地調査等をやってまいりました。 その結果でありますが、関西電力が実施いたしました社内調査で判明した23名の金品受領者以外に、本調査によってさらに52名の関西電力、および関西プラント、および関電不動産開発の役職員が、森山氏または同氏と関係が深いとみられる企業から金品を受領していることが判明しました。従って、これを合計いたしますと、75名ということになります。その受領した総額は約3億6,000万円ということになります。