洪水被害拡大のブラジル南部 100人が死亡 23万人超被災
ポルト・アレグレ、ブラジル、5月9日 (AP) ― ブラジル南部リオグランデドスル州で、先週から降り続く豪雨と、その影響で発生した大規模洪水で少なくとも100人が死亡、約130人が行方不明となっており、23万人以上が被災、州内各地の市町村が孤立状態に陥っている。 ブラジル国立気象研究所の午後の速報によると、5月8日の夕方には突風をともなった暴風雨が予想される。 今週末の寒冷前線の影響で、州北部と東部で特に激しい雨が降ると同研究所は予想している。 州都ポルト・アレグレでは、被害が少なかった高級住宅街にある地元のクラブに約300人が避難した。 マットレスに横たわる被災者に、ボランティアが豆と豚肉の煮込み料理を詰めた箱を運んできた。 洪水被害が甚大だったエルドラド・ド・スーでは、民間防衛局の職員らが被災者に避難するよう説得しているが、4人が拒否して居残ったという。 民間防衛局は、病気感染の危険性を強調して、避難住民に浸水地域に戻らないよう緊急警告を出している。 ポルト・アレグレでは8日午後、弱い雨が降っていたが、避難活動に当たっていた軍関係者は、週末に予想されている豪雨が降り始める前に住民の避難を終わらせたいと懸命だった。 週末に州北部で予想される雨で、河川が再び増水する危険があり、同市のパトス湖周辺では既に広範囲で洪水が発生している。 リオグランデドスル州のほぼ80%の市町村で、1482億3000万円を超える被害が出たと推定されている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)