いま、近づきたいのは大人の女性の美しさ
女性の美しさを表現してきたグラビア企画。男性なら好きなタレントの美しい表情やスタイルに心ときめいた経験はきっとあるはず。しかし今の時代、グラビア企画にも変化が。若い女子の水着姿を追いかけるだけじゃない新しいグラビアとは? 美しい人へ
40代のナチュラルな奥菜 恵さんを表現したかった
自ら被写体としてグラビア撮影の経験も豊富な女優でプロデューサーの小栗香織さんが企画し、LEONでも活躍する写真家の野口貴司さんが撮影した女優・奥菜恵さんの写真集『Okina Megumi』(宝島社)が好評発売中です。奥菜さんは現在45歳。写真集といえば若いタレントさんの露出を競うような作品が多い中、歳を重ねた大人の女性ならではの魅力に満ちた写真集はどのように制作されたのでしょう? 野口さんと小栗さんに伺いました。 ── 今回の奥菜さんの写真集が出ることになったのはどういう経緯で? 小栗香織さん(以下、小栗) (奥菜)恵さんの写真集はずっとやりたいと思っていました。昨年、ある雑誌で彼女の昔の写真をまとめた企画をやって、そこでご本人と知り合って写真集の話をしたんです。ちょうど彼女も独立というか、事務所が変わるタイミングだったので、本人と直接色々な話をしたら、私とだったら大丈夫かな、やってみたいなと言ってくださって、そこがスタートでした。マネージャーも入れずにずっとふたりきりで打ち合わせを重ねて撮影に臨んだという感じです。
── 小栗さんが奥菜さんの写真集をつくりたいと思ったのは、なにか理由があるのですか。 小栗 恵さんの昔の写真とか色々見ていましたけれど、私は何かそこに、他の人とは違う危うさのようなものを感じていて。すごく可愛いんだけど、ちょっと小悪魔的というか。そこが私的にはグッと刺さって、タイプだなっていう感じだったので(笑)。それから年月を経た今、40代の恵さんを写真に撮ったら絶対いいだろうなと思ったんです。 ── 撮影当時、奥菜さんは44歳。そのぐらいの年齢の中でも彼女はズバ抜けて美しい方だと思いますが、そういう大人ならではの魅力、10代とか20代じゃない、40代半ばになっての奥菜さんの魅力というのを、 小栗さんはどういう風に感じていますか。 小栗 やっぱり多分、彼女もいろんな経験というか、人生紆余曲折あったと思いますし、子供さんもいるし、体調を崩されたこともあるし。そんな中でも、すごく輝いて頑張っているので、そういうのは絶対どこかに出てくるだろうという肌感覚みたいなものはありました。 そして、今まで、奥菜さんはグラビアのカメラマンとの仕事が多かったと思うので、もっと今の40代のナチュラルな恵さんを表現するのだったら、私はあえてファッションカメラマンがいいかなと思って。その前に別のお仕事でご一緒させていただいた野口貴司さんに絶対撮ってもらいたいと思ってお願いしました。