“年収の壁”見直し議論の一方で「社会保険加入のメリットも考えて」10年間の手取りの差や年金を「長い目で見ると…」専門家に聞いた
家計に良い働き方とは?
厚生労働省は年収に関係なく、週に20時間以上働いた場合の社会保険への加入を検討している。家計に良い働き方を専門家に聞いた。 ファイナンシャルプランナーの二宮清子さんは、「手取りが減って“働き損”に見えるかもしれないが、社会保険への加入は“長い目でみると”家計にとって良いこと」と話す。 ファイナンシャルプランナー 二宮清子さん: 目先の損得でやっているのがすごくもったいない。税金や社会保険料を払わないということより、収入を上げていくことの方が若い世代には重要だと思う。 社会保険に入るか入らないかで、年収には大きな差が出る。社会保険に入っている年収138万円の人は、社会保険に入っていない105万円の人と比べると、10年間の手取りには120万円の差が出てくる。二宮さんは、「ライフステージに合わせて働く時間を増やすことが重要」と話す。 ファイナンシャルプランナー 二宮清子さん: 子育て世代は教育費や住宅取得、老後資金、そもそも生活費が上がっていく世代なので、年収も上げていかないといけない。最初は壁の内側で働きつつも、少しずつ年収を上げて「壁」を乗り越えて働いた方が、豊かな生活が送れると相談者には伝えている。 また、社会保険に加入すると、年金の受け取り額が増えるだけでなく、傷病手当金や出産手当金、育児休業給付などを受けられるというメリットもある。 ファイナンシャルプランナー 二宮清子さん: 今と将来の生活を考えてどう選択していくか、この機会に改めて考えていくことが大事だと思う。 <二宮清子さん> 宮崎市在住のファイナンシャルプランナー。「合同会社リーフ」代表。 生活総合情報サイト「オールアバウト」では、家計簿・家計管理のガイドを担当。赤字家計を脱出した自分の体験から、節約や家計簿についてのアイデアを発信している。 2023年度「金融知識普及功績者表彰」(金融庁、日銀主催) (テレビ宮崎)
テレビ宮崎
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