賃上げ波及、手腕問われる 経団連十倉会長、任期最終年
経団連は31日、東京都内で定時総会を開き、十倉雅和会長は任期(2期4年)の最終年に入った。総会では「働き手の7割を雇用する中小企業の賃上げの環境整備が極めて重要だ。(大企業との)取引適正化を社会的規範として浸透させたい」と訴えた。中小企業や非正規社員も含め幅広く賃上げを波及、定着させられるか手腕が問われる。 十倉氏は総会後の記者会見で、後任の会長人事について「今の段階で人選は決めていないが、(社会課題を)広く見渡し、包括的に考えられる人が望ましい」と指摘。歴代会長は製造業出身が多いが「製造業にこだわる時代ではない」と述べ、業界を限定せずに人選を進める考えを示した。