AIスピーカーで住宅をスマートに 大和ハウス「コネクテッドホーム」を公開
THE PAGE
住宅総合メーカーの大和ハウス工業(大阪市)は22日、AIスピーカーを用いて住宅の家電やカーテンなどを操作する「コネクテッドホーム」を公開した。2018年1月から販売を開始する。
東京都渋谷区にある同社展示場。一軒家を模したモデルハウスのリビングルームで、スタッフが「OKグーグル、朝の準備、お願い」と声を発する。部屋の中央に置かれたAIスピーカー「Googleホーム」が女性の声で「おはようございます、朝の準備をいたします」と返答した。 照明が点灯し、カーテンが開き始める。続いて「OKグーグル、家を出る準備、お願い」と命令すると、スピーカーは「はい、いってらっしゃい、お気をつけて」と答えた。すると、カーテンが閉じ、照明が消え、ロボット掃除機が床を走り始めた。 コネクテッドホームでは、家電や電動カーテン、コーヒーメーカーといった複数の機器を音声で同時に操作できる。展示場では朝のシーンをはじめ、夕方や夜、就寝前、起床時といったシーンごとに違った操作が体験できるという。
同社総合技術研究所長の有吉善則常務は「従来は建物を売って終わりだったが、住宅メーカーには、暮らしをサポートするサービス業としての可能性もありうる。コネクテッドホームによって、顧客の利便性をさらに高めるサービスを提供したい」と話す。家の中で人が倒れたときに家族に通知する機能や、子どもの帰宅を確認できる機能などの実現が考えられるという。 コネクテッドホームの購入には、従来の住宅価格に加えて、コネクテッド機能を利用するための初期費用とランニング費用として、2年間で最低約18万円(税別)が必要。それ以降は、初期費用がないため年間約2万円(税別)程度で済む見込み。
同社の大友浩嗣常務は、「全販売住宅におけるコネクテッドホームの割合をできるだけ早く50%に到達させる。率先してコネクテッドホーム市場を創出し、国内ナンバーワンを目指したい」と話した。 コネクテッドホームは、23日から一般に公開。東京では同社渋谷展示場(渋谷区神宮前5)、大阪ではジーヴォΣグランデ展示場(吹田市千里万博公園1)で体験できる。 (取材・文:具志堅浩二)