親が最も警戒すべき「小2・小3の壁」とは? 子どもの自己肯定感を守る5ポイント
「こころの脳」は12歳までに大きく成長する
赤ちゃんの脳は未発達なまま生まれてきます。そして生まれてから1年ほどで脳は爆発的に発達していきます。これは大脳の神経細胞から出ている樹状突起が互いにつながりながら伸び、広がっていくためです。このつながりの部分をシナプスといい、情報を伝える働きをします。 赤ちゃんが刺激を受け、それに反応しながら新しいことを学んでいくと、シナプスはどんどん増え、樹状突起が伸び、脳が発達していきます。脳は3歳までに80パーセント、6歳までに90パーセント、12歳までに100パーセント完成するといわれています。 頭のよさとは、ただ単に学校の成績やテストの点数だけで判断できるものではありません。社会で必要とされる頭のよさは、「自分で問題を発見し、解決法を見つけて行動できる能力」です。 そのために、記憶力や集中力だけでなく、感受性、積極性、独創性、意思、運動力、注意力などあらゆる面でバランスがとれ、脳の前頭連合野(自分の意志で計画し、行動するなど人にとって重要な役割をもつ場所)がうまく働く状態が理想です。そして「こころの脳」においても12歳までの子育て期はとても大事な時期です。 いわゆる「社会の脳」ともいえる「こころの脳」の成長時期は、言語の発達がピークを迎え、語学力が総合的に伸びる時期。大人と変わらない話し方をするようになり、「生意気なことをいうようになった!」などと思うこともあるでしょう。相手によって言葉を使い分けることもできるようになります。 さらに、相手の表情を読みとる、必要なときにはがまんする、想像力を駆使して何かをつくり出すといった能力が伸びることで、コミュニケーション能力や集中力、想像力、自制心などが鍛えられます。さらに10歳前後の児童期は、幼児期に獲得した自主性を生かし、努力や工夫をすることができるようになる時期でもあります。 だんだん口数が少なくなる思春期の入り口ですが、難しいこの時期に自己肯定感をアップするポイントを5つ紹介します。