「うっさい!」帰宅後ダラダラする我が子とついケンカに…どう接するべき?コーチングの専門家が解説
子どものダラダラ、どうすれば切り上げられるようになる?
教えてくれるのは……企業の人材育成と子どものコーチングの両者に豊富な経験をお持ちのNPO法人「ハートフルコミュニケーション」代表理事の菅原裕子先生です。
【Q.ダラダラしている子どもに、どう声をかければいい?いつも親子ゲンカに発展してしまいます……】 A.お子さまに声をかける時に「どうしてやらないの?」と理由を問いつめたり、「いつになったらやるの?」と急かしたりしていませんか。これは逆効果になる可能性大。「ダラダラタイム」は人間の脳の特性から考えても必要なものです。まずはこの前提をおさえておきましょう。 学校で1日を過ごして帰宅したお子さまは、体も心も疲れています。特に脳内は情報でパンパン。ちょっと一息ついてストレスを解放させる「ダラダラタイム」を持つことで、脳のごちゃごちゃを整理し、次の行動に向かえるようになるのです。 疲れた脳が休むことを求めている時に「なんでやらないの?」と言われても、お子さまも戸惑いや反発を覚えてしまいます。保護者のかたも、仕事や家事で疲れ切って休んでいる時に「なんでご飯作らないの?」と言われたら、同じように感じますよね。他者から見ると「何もせずにダラダラしている」と思えるかもしれませんが、「脳を整理する時間を過ごしているんだな」「人間ってそういうものだよね」という前提に立つようにしましょう。 声をかけるのであれば、お子さまの様子をよく見ておきましょう。疲れている様子や、イライラしていることに気付いたら「今日はどうしたの? 疲れてる?」「何かあった?」と、状態を読み取って言葉にしてみてください。「だってさ……」と会話の糸口になるかもしれません。 とはいえ、普段から会話が少ない親子だと「別に」とシャットダウンされてしまうこともあるでしょう。そうならないようにするためには、普段からお子さまの話を聞くことが大切です。話を聞くときには「話を否定しないこと」「途中でさえぎらないこと」がポイント。お子さまが話をしたくなるような雰囲気作りを心がけたいですね。 また、低学年であれ、中学年以降であれダラダラ時間をあらかじめスケジュールに組み込んでしまうのもおすすめです。「ちょっとお茶とお菓子でもしない?」とダラダラに誘って、雑談をするのもいいですね。子どもって不思議なもので、ダラダラに誘うと「いや、宿題があるからちょっとだけね」と言ったりしますよ(笑)。