韓国の尹錫悦大統領＝２０２４年１２月、ソウル（大統領府提供）（ＡＦＰ時事）

　【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領による「非常戒厳」を巡り、内乱などの容疑で捜査している高官犯罪捜査庁（高捜庁）は6日、同日までとなっている尹氏に対する拘束令状の期限延長を申請する方針を明らかにした。 【写真】非常戒厳令の解除を発表する韓国の尹錫悦大統領 　高捜庁はまた、拘束令状の執行を警察に委ねると表明。警察は対応を検討しており、執行はいったん仕切り直しとなりそうだ。 　高捜庁と警察などの合同捜査本部は3日に令状執行のため大統領公邸の敷地内に入ったが、警護員らに阻まれ、執行を中止。尹氏や大統領警護庁は徹底的に抵抗する構えを見せており、再び拘束に乗り出せば、混乱は避けられそうにない。 　大統領には在職中に訴追されない「不訴追特権」があるが、憲法秩序を乱す目的で暴動を起こす内乱罪は例外とされている。現職大統領の身柄が拘束されれば史上初となる。 　高捜庁は「大統領警護庁の警護が続く限りは令状執行は事実上、不可能だ」と判断。大統領の職務を代行する崔相穆経済副首相兼企画財政相に対して、警護庁に令状執行に応じるよう命令することを要請したが、崔氏は対応を示していない。