4位鹿島のホーム18戦負けなしか? 首位広島のリーグ8連勝か?
ホームで負けるわけにはいかない。今季鹿島アントラーズはカシマスタジアムで9勝5分と負けなし。昨季9月に横浜F・マリノスに黒星を喫してから、17試合負け知らずである。たとえ、相手が7連勝で首位を走るサンフレッチェ広島であっても。いや、首位広島が相手だからこそ。鹿島は優勝戦線に踏みとどまるためにも『明治安田J1リーグ』第30節は必勝あるのみだ。 【PHOTO】トルガイ・アルスラン(サンフレッチェ広島) 台風10号の影響で前節が試合中止になった暫定4位の鹿島は、1試合消化ゲームが少ない中、広島に7差を付けられている。さらに、後半戦に入って、3勝2分4敗と負けが先行。しかも、直近3試合は白星なし。第26節・ジュビロ磐田戦ではCF鈴木優磨のど真ん中を射抜くPKで先制したが、勝負を決める2点目に届かず、1-2で逆転負けを喫した。浦和レッズを迎え撃った第27節はスコアレスドローで終えると、『天皇杯』ラウンド16では2年連続で敗れ去ったヴァンフォーレ甲府と3年連続で激突。先制されたが、2-1でキッチリ逆転勝ちで準々決勝に駒を進めた。8月25日に行われた第28節は東京ヴェルディと対峙。重い展開の前半からカウンターを打ち合う後半に入ると、チャンスをものにしたのは東京Vだった。63・75分と左IH山見大登が続け様にゴールを奪うと、鹿島の前にGKマテウスが立ちはだかった。90分に鈴木のPKで1点差に詰め寄ったが、10分を超えるアディショナルタイムを生かせず。第13節で東京Vに3点差を追いつかれた鹿島は借りを返せず、悔しい1-2の敗北を喫した。 対する広島はクリーンシート4試合、合計15ゴールを叩き出すなど、文句なしの7連勝でFC町田ゼルビアに代わって首位に立った。新加入ながら見事にハマったIH大橋祐紀が海を渡ったが、入れ替わる形で加わったトルガイ・アルスランが第26節・セレッソ大阪戦で途中出場ながら2ゴールをマークすると、前節・FC東京戦ではハットトリックを達成。5試合で5得点と大橋の穴を埋めるハイパフォーマンスを見せている。 『明治安田J1』では盤石の広島だが、このインターナショナルウィークは勝ち運から見離された。9月4日『JリーグYBCルヴァンカップ』プライムラウンド準々決勝第1戦こそ、T・アルスランのゴールで先勝したが、8日の第2戦はCFパトリックにヘディング弾を決められて早々に2試合合計スコアで名古屋グランパスに同点に追い付かれた。その後延長戦に突入。102分に左SH東俊希がシビアな角度の直接FKを決めて広島が勝ち越したが、112分にオウンゴールを献上。リーグ戦で見せた勝負強さを発揮できず、PK戦で敗れ去ったのだった。 延長、PK戦の激闘の後の中2日で迎えた『天皇杯』準々決勝は9月に入って1試合目のガンバ大阪に先制されたが、すぐさまCF加藤陸次樹の同点ゴールで追い付いた。その後も互いに持ち味を出して攻めの姿勢を貫くが、最終的には2-1でG大阪が競り勝った。このふたつの敗戦をリーグ戦の勢いに陰りを見せたと取るか、リーグ戦一本に集中できるため9年ぶり優勝に確度がより高まったと取るか。次戦・鹿島戦が試金石となるだろう。 リーグ戦での通算対戦成績は鹿島が32勝10分敗23敗と勝ち越し。5月の第14節の対戦でも鹿島が開始5分でCKからCB植田直通のヘディングで先制すると、10分後に鈴木がPKを沈めて試合を有利に進める。その後広島がペースを掴み65分に途中出場のマルコス・ジュニオールが反撃の得点を決めて追撃態勢を整えたものの、84分にボランチ佐野海舟のクロスを途中出場のFWチャヴリッチが流し込んで勝負あり。中2日の強行軍の鹿島が3-1で5戦負けなしとし、中8日の休養十分の広島が6戦勝利なしに陥ったのだった。だが直近5試合では広島が3勝1分1敗と形勢逆転している。 果たして、鹿島がホーム負けなしを18試合に伸ばすのか、中2日の過密日程の広島が8連勝を飾るのか。『明治安田J1』第30節・鹿島×広島は9月14日(土)・県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。当日は『常陽銀行Powerful Match 2024』を開催。障がいの有無に関係なくパラスポーツを楽しむことができるインクルーシブフェスタやフォトスポットをご用意。また来場先着2万名に「常陽銀行 Powerful Match 2024 うちわ」「ハートフルDAY特別ステッカー」をプレゼント。本試合のアンバサダーに就任したタレントの磯山さやかも来場予定。チケットは鹿チケ(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。