「お惣菜を出すのは心苦しい」主婦が始めたおかず作り代行サービス 廃業寸前を乗り越えた今、今後の展望に迫る
「今日のご飯何にしよう」夕方が近づくにつれ、多くの人を悩ませる毎日の食事問題。仕事が終わったら買い物、帰って子どもをなだめながらの夕飯作り。 佐竹麻美さんが代表を務めるocome+DELIのおかず代行サービスは、大忙しな主婦・主夫のニーズにピタっとハマり、今日も多くの家族の食卓を支えています。 【写真6枚】ocome+DELIのおかずたち 2022年6月に岐阜県大垣市から始まったおかず代行サービス。主婦・主夫たちの思いに添いながら形を変え、今年で3年目になります。 このサービスを始める前は金融機関に勤めていたという佐竹さんが「おばあちゃんちで作るおかず代行屋さん」を始めたきっかけと、ocome+DELIを利用する人たちへの思いについて話を聞きました。
ocome+DELIのはじまり
ocome+DELIは2022年に「晩ごはんのおかずを作り、負担を減らしてもらおう」と主婦たちが集まって始めたサービスです。 金融機関に勤めていた佐竹麻美さんは結婚当初共働きで、帰宅は毎日20時過ぎ。仕事でクタクタながらも食事は私が作らないと…という謎のプレッシャーを抱え、忙しさと戦う日々だったといいます。 「お惣菜を出しても旦那さんは何も言わないけどなんだか心苦しい気がする」という思いからか「晩ごはん作るのが嫌だから、自分でそんなサービスを作ります」と冗談で言っていた時期があったそうですが、その気持ちが形になる日が訪れました。 2人目のお子さんを出産した育休中に、勤めていた金融機関を辞めることを決意。その後しばらくはファイナンシャルプランナーとして独立して活動していた佐竹さん。そのときにつながりのあった農家の方がカフェを作るという話になりました。 内装まで進んでオープンも間近。そんなときに調理をする方が働けなくなり、農家の方はカフェをオープンすることができなくなってしまいます。調理する人がおらず、カフェとして営業できなくなり困った農家の方は、自分がオーナーという形で「この場所を好きなことに使っていいよ」と佐竹さんに提案しました。 そこで「自分にできることはなんだろう」と考えた佐竹さんが始めたのが、おいしいおかずを出す定食屋さんでした。