【医師に取材】オレンジの光、昼寝に横寝、リラックス方法…誰でもできる快眠に導くヒント。
昼寝は20分まで。休日の寝坊は1時間まで。
睡眠不足を補うためには昼寝も有効だ。パワーナップ(積極的仮眠)という言葉もあるように、正しい昼寝で、脳や体の疲労を回復しよう。 「20分程度の昼寝は、頭をすっきりさせてくれます。それ以上長くなると睡眠が深くなり、かえってぼーっとしてしまうのでご注意を。昼寝をする前にコーヒーや緑茶などのカフェインを含む飲み物を飲むと、すっきり起きられるはず。また夕方の仮眠は、夜の睡眠に悪影響を及ぼすので避けましょう」 休日に寝だめをしている人もいるかもしれないが、睡眠リズムを整えるためには、起床時間を一定にすることが大切だ。睡眠時間を長く取りたいなら早寝をすること。寝坊するとしても1時間までにとどめよう。
夜は目を休ませて香りや音楽でリラックス。
ベッドに入ってから、動画配信サービス等でドラマを見ることが日課という人も少なくないのでは? 「おもしろくて夢中になるのもわかるのですが、睡眠という観点からはよくありません。興奮して、交感神経にスイッチが入ってしまうからです。読書をするほうが動画視聴よりは刺激が少ないですが、眼精疲労は自律神経に影響しますので就寝前は目を休ませてあげましょう」 とはいえ何の音もなく、することもないと、雑念が湧いてくるもの。 「ならば川のせせらぎや波の音、シンギングボウルといった心が落ち着く音を聴いたり、アロマオイルをたいたりといったリラックスできることを取り入れるのも一案です」 安らぐカモミールの香りのピローミスト(左)と、ラベンダーがやわらかく香るディフューザー(中)、パジャマや枕に貼るアロマシール(右)。
日中楽しく過ごすことが睡眠問題を解決。
寝る直前の各種工夫も必要だが、結局は起きる楽しみと昼間の充実した時間が大切、と渋井さん。 「長く寝たからといって、元気になれるとも限らないんですよ。昨日買ったアボカドをトーストにのせてみようとか、あそこのパン屋さんに行ってみようとか、犬の散歩に公園まで行こうとか。起きる楽しみを見つけていきましょう。特に女性の場合は、夫や子どもの世話、介護などがあって『自分のため』が欠けています。仕事をしていれば、なおさら。やらなければいけないことを減らし、自分の好きなことをする時間を作りましょう。運動も運動以外もよし、一人でやるもみんなでやるもよし、ですよ」