「反省してないよね!」クレーム対応で絶対NGな“火に油を注ぐ”対応例…初期対応時の「最も重要な行動」【アンガーマネジメント協会代表理事が解説】
クレーム対応の「流れ」
クレームを受けたときには、まず相手の怒りに振りまわされずに適切な対応をしたいものです。 面と向かっているのであれば、頭を下げて表情や声でも謝罪の気持ちを伝えます。電話であれば「このたびは申し訳ありませんでした」と気持ちを込めて謝りましょう。このとき、何について謝っているのかを明確にしておいてください。そして、謝罪をしたあとに、今後の提案をしていくようにしましょう。 「このたび、○○の不手際でお客様にご迷惑をおかけしてしまいました。大変申し訳ありません」「従業員の対応でご不快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした」そのあとに、「今後はこのように対応させていただきます」と提案をしていきます。
お客様の怒りをしずめるには“傾聴から”
謝るときは「わたくしが対応いたしますので、恐れ入りますが詳しく状況をお聞かせいただけますか」というように、相手の話をヒアリングすることも欠かせません。 お客様が気持ちを話しているときは、「そうですよね。そんなことをされたらご不快な思いをなさいますよね」「いつ対応してもらえるのかとご心配になりますよね」と、お客様の気持ちに共感しながら事実を確認します。 そして改めて「本当に申し訳ありませんでした」と謝罪しましょう。それから、「わたくしどもとしましては、このようにしていこうと思っておりますがいかがでしょうか。具体的には……」と今後についての提案をしていきます。相手の話をしっかり聴くことで、お客様に落ち着いていただくこともできます。 また、最初に相手の気持ちをしずめる謝り方ができるかどうかは、クレームの初期対応時ではもっとも重要なことです。まず真っ先に「このようなことでご迷惑をおかけして申し訳ない」と謝罪できていないと、お客様がもともと怒っていた原因よりも、「あなた、反省していないよね!」「悪いと思ってないよね!」と、さらなる怒りを生んでしまうことになります……。何について謝っているのか、しっかり伝わるように謝罪をしましょう。