球界再編から20年 元選手会会長・古田敦也氏「最初は身売りかなと」当時を振り返る
日本プロ野球選手会は17日、球界再編から20年の節目に「ファンも選手も球界の一員です~あの時何が変わり、何が変わっていないのか」と題したトークセッションを都内で実施した。 【写真】当時の新聞や映像をバックにシンポジウムを行う(左から)古田敦也氏、礒部公一氏、三輪隆氏、野崎勝義氏、広島・会沢 当時の選手会会長を務めた古田敦也氏、礒部公一氏らが参加。球団の合併問題について、古田氏は「最初は身売りかなと思いました。次の日に様子が違うと。どうなっているんだろうと」と、球界再編の始まりを振り返った。「選手会としては1年間凍結できないかと、ファンに説明しないと。会議も開いてくれない時期もあった」と話した。 当時、ファンからは近鉄、オリックスの合併に反対する声が上がった。礒部氏は「署名運動とかもね。何とか近鉄残してくれと現場で言われた」などと回想した。 また、当時、阪神の球団社長だった野崎氏は「7月のオーナー会議で、堤オーナーから5球団ではパ・リーグは潰れてしまう。1リーグにと提案があった。当時の議長は渡辺オーナー。9月までに合併したら1リーグを検討しましょうとなった。1リーグでどうしたら収入が上げられるかというところの話になった。パの球団は賛成していた。セとしてはそんなこと考えていたんだと思った」と振り返り、古田氏は「どうやってファンに伝えるか。今みたいにSNSもなかったし。ファンの方に、本当にいいんですか?と1リーグでいいんですか?と。メディアを通じてね。当時、僕は朝まで生テレビ出ましたからね」と笑顔で語った。 現在の選手会長を務める広島・会沢は「凄いなと。凄いことをしたんだなと感じます。震災のとき、04年があったからこの団結力になったんだなと思った」と振り返った。