打球が直撃した左ももを氷のうで冷やしながら取材対応した石戸颯汰 「痛いです」と顔をしかめていた

秋季関東高校野球大会第3日が28日、神奈川・サーティーフォー保土ケ谷球場で行われた。来年3月に甲子園球場で行われる選抜大会の選考の重要参考資料となる大会の準々決勝で、24年ぶり出場の浦和実（埼玉）が2－0で初出場のつくば秀英（茨城）を下して4強入り。春夏通じて初の甲子園行きを確実にした。準決勝は11月2日に横浜スタジアムで横浜（神奈川）と対戦する。 エース左腕・石戸颯汰（2年）が4安打で完封。最後の打者を156球目で三邪飛に打ち取り、甲子園大会出場を当確にさせても、冷静にチームメートとグラブタッチした。 「うれしい。第1目標は埼玉大会優勝で、関東大会出場だった。そのさらに上」 変則サウスポーの軟投派だ。背中を丸め、胸に右膝がつくぐらいに右足を高く上げ、高い位置でリリースする。ボールの出所を見づらくすることを意識しており、120キロ台の直球と80キロ台のチェンジアップなどで緩急をつけ、つくば秀英（茨城）打線を翻弄した。 1975年創部の浦和実は秋季埼玉大会で初優勝。24年ぶりに関東大会に出場し、勢いに乗って春夏通じて初の甲子園大会出場を決定的にした。浦和実を20年超率いる辻川正彦監督は「これを逃したら次はないぞという思いだった」とプレッシャーであまり寝られない日々を過ごしてきたことを明かし、胸をなでおろした。（尾﨑陽介）