物的証拠=「ペンチ」を巡り 従業員が証言「ペンチを酒蔵で見つけ工場の入り口の箱に入れた」 妻殺害の罪 元県議の裁判【長野】
妻を殺害した罪に問われている元県議の裁判員裁判です。 7日は、検察側が「被告が物盗りに見せる偽装工作をした」と主張する物的証拠=「ペンチ」を巡って争われました。 丸山大輔被告(50)は、2021年、塩尻市にある酒造会社の事務所兼自宅で妻を殺害した罪に問われています。初公判では起訴内容を否認しています。 6日と7日の裁判では、遺体の近くで発見されたペンチを巡って、検察側の証人尋問が行われました。 検察側は、「ペンチの在り処を知っていた丸山被告が物盗り犯の犯行に見せる偽装工作として置いた」という主張をしています。 7日、法廷に立った酒造会社の従業員は、検察側の質問に対し、「事件の2カ月前の掃除で、ペンチを酒蔵で見つけ瓶詰工場の入り口の箱に入れた」ことを証言。 一方、丸山被告にペンチの場所を報告したか弁護側に問われると、「していない」と答えました。 ペンチについては6日も審理が進められ、別の従業員が「瓶詰工場に保管していたものに似ていた」などと証言した一方、弁護側からペンチの同一性を問われると「はっきりと同じとは言い切れない」と答えています。 8日は、ペンチの行方を含む「現場の状況」全般について論告と弁論が行われます。