私たちの“仕事”に適したビジネスPCをどう選ぶ? ~GPU編~
私たちの“仕事”に適したビジネスPCの選び方について、ポイントごとに連載して解説しているが、今回はビジネスPCを選定する上で意外と見落としがちな「GPU」(グラフィックスカード)にフォーカスを当ててみよう。 【画像で見る】Photoshop の最小システム構成および推奨システム構成(公式サイトより)
意外と見落としがちなGPU ビジネスPCにも関係ある
GPUといえば、PCでゲームをするために必要な追加パーツというイメージが強く、「ビジネスPCと何の関係があるの?」と思う人もいるかもしれない。しかし、実際はゲームだけでなく、幅広い用途に使われる重要な処理装置だ。PCの画面を出力する必須の映像処理装置であり、機種によって形は違えど、ビジネスPCにもしっかり搭載されている。
CPU内蔵GPUと外付けGPUの違い
GPUはCPU内蔵GPUと外付けGPUの2種類に分けられる。 CPU内蔵GPUは、CPUに統合されたGPUのことだ。独立したGPUが搭載されていないPCで画面を出力するために必要なもので、特に小型化が求められるノートPCに適している。 一昔前までは「CPU内蔵GPUはあくまで最低限の映像出力だけできればいい」といった認識だったが、昨今はIntelやAMDの努力により、飛躍的に性能が向上していることにも注目したい。 分かりやすい例として、ASUS JAPANが発売しているハンドヘルドPC「ROG Ally」を例に説明しよう。ROG AllyはAMD Ryzen Z1 シリーズプロセッサを採用しており、外付けGPUは搭載していない。しかし、Steam版「バイオハザード RE:4」を快適にプレイできてしまう。その驚きのGPU性能はITmedia PC USERでも過去に紹介している。 →・Steam Deckの対抗馬現る! 「ASUS ROG Ally」は性能も使い勝手もイケる超小型PCだった Ryzen Z1 シリーズはあくまでゲーム用に特化したプロセッサなので極端な例にはなってしまうが、今のCPU内蔵GPUはそれほど高いパフォーマンスを引き出せるようになっている。 一方、外付けGPUは独立したGPUを指している。まさしくイメージしやすいデスクトップPCに搭載するもの、ゲーミングノートPCやモバイルワークステーションに搭載されるような薄型のものがあり、高いグラフィック性能を求める用途に対応している。 業務によっては外付けGPUの有無によって大きく処理を効率化できる場合もあり、ビジネスPCの選定において避けては通れないパーツと言っても過言ではないだろう。