大阪市のBRT「いまざとライナー」社会実験3年目 現時点での成果と課題は?
専門家の視点は?
大阪市鉄道ネットワーク審議会で委員を務めた関西大学環境都市工学部の秋山孝正教授(63)は「毎日利用してくれる通勤・通学客をさらに増やす策を考えるべき」などさらなる需要拡大を促す一方「赤字だからといって必ずしもだめというわけではありません。欧米では、公共交通は市民のためにあると捉えて、赤字を公的補助で穴埋めするケースがいくつもあります」として、赤字が出ても市が補てんして運行を継続するのも選択肢の1つとの見解を示します。 社会実験期間の5年を終え、黒字が確保できるようなら文句なしに本格運行に至るでしょう。 しかし、黒字化が難しいとなれば、市が赤字を穴埋めすべきかどうかが本格運行に向けた議論のテーマになりそうです。 (取材・文:具志堅浩二)