現役ドラフトで新加入の上茶谷大河「すごい奇妙だな」 ソフトバンクと自らをつなぐ縁の数々 「グローブをいただきまして」
現役ドラフトでDeNAからソフトバンクに加入する上茶谷大河投手(28)の入団会見が12日、みずほペイペイドーム内で行われた。背番号は「64」。 ■元タレント夫人と腕組みハニカミ2ショット【和田毅秘蔵写真】 会見冒頭でいきなり報道陣の笑いを誘った。「こんにちは。メキシコから来ました上茶谷です」。ウインター・リーグ参加のためメキシコにいた右腕が、移籍の連絡を受けたのは現地時間の深夜だった。「(移籍を通告される)1時間ぐらい前にちょっと起きておいてほしいと言われて、起きていました」。帰国予定は予定通りの11日だったが、翌日に福岡での入団会見は予定外だった。 新天地であるソフトバンクには縁を感じている。東洋大の同期でもある甲斐野がプロ入りした球団でもあり、今季チームメートだった森唯斗も所属していた。そんなチームに今度は自らが袖を通すことになり、「すごい奇妙だなというか、不思議な感覚ですね」と笑った。 縁は他にもあった。理想する投手に挙げたのは有原航平。「まっすぐも150(キロ台)出ますし、その中で両サイドにきっちりカットボールを投げて、ツーシームも両サイド。チェンジアップを投げるのかなと思ったらフォークも投げる。バッターは何来ているか分からないだろうなと思って。全てのボールをコントロールできる姿を見て、こうなりたいなと思いました」。日本シリーズを画面越しに見て、さらに再認識した。そんなチームのエースから、昨オフに甲斐野を通じてグラブが送られたことがある。「なぜか分からないんですけど。なぜかは分からないです」。先発としての飛躍を新天地で目指すだけに、憧れの存在に近づく機会がやってきた。 「先発で未練というか、やり残したことがあるというか。もうひとがんばりしたいなと思って、この2年やっていた」と、先発一本で自身初の2桁勝利を来季の目標に掲げる。再びもうひと花咲かせるため。さまざまな縁でやってきた右腕は、このチャンスをつかむつもりでいる。(鬼塚淳乃介) 【#OTTOソフトバンク情報】
西日本新聞社