「都内実家暮らし」と「上京組」では、「自由に使える給料」にどれだけ差が出る?
都内に住む人々の中には、実家暮らしの方もいれば、地方から上京して一人暮らしをしている方もいます。では、この2つのグループを比べた場合、「自由に使える給料」にどれだけの差が生じるでしょうか。 今回は、実家暮らしと上京して一人暮らしをする場合の家賃や光熱費、生活費の違いに基づき、自由に使える給料の差について説明します。日頃から始められる節約方法についても見ていきましょう。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
家賃の差
東京都内で一人暮らしをする場合、家賃は大きな負担となります。全国賃貸管理ビジネス協会の「全国家賃動向」によると、2024年6月調査時点の東京都のワンルームの平均家賃は、約7万5886円です。 また、株式会社LIFULLが運営するLIFULL HOME’Sの「東京23区の家賃相場情報」によれば、家賃が最も高い千代田区では「13万9100円」、最も安い足立区でも「7万2400円」となります。 上京組が東京で一人暮らしをした場合、約7万円~約14万円の家賃がかかるということです。一方、実家暮らしの人はこの家賃を支払う必要がないため、自由に使える給料にこの分の差が出ると考えられます。
光熱費と生活費の差
一人暮らしの場合、家賃だけでなく、光熱費や生活費も自分で支払うことになります。総務省の「家計調査報告〔 家計収支編 〕2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、一人暮らしの光熱・水道費の月平均額は「1万3045円」です。また、食費は「4万6391円」、家具・家事用品費は「5955円」となっています。 一方各々の家庭によっても異なりますが、実家暮らしの場合はこれらの費用が大幅に減少する可能性があるといえるでしょう。
自由に使える給料の違い
東京産業労働局の「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」によると、東京都の全常用労働者の1ヶ月の平均賃金は、36万3904円です。この平均賃金から、前述の家賃や生活費を差し引いて、自由に使える給料は以下の通りです。 「実家暮らし」 ●月収:約36万円 ●支出:0円 ●自由に使える給料:約36万円 「一人暮らし」 ●月収:約36万円 ●支出:約21万円 ●自由に使える給料:約36万円-約21万円=約15万円 「差額」 ●自由に使える給料の差:約36万円-約15万円=約11万円 実家暮らしと一人暮らしで自由に使える給料には、月額「約11万円」の差が出ることが分かりました。とはいえ、実際は実家暮らしであっても、いくらかの生活費を支払っているという方も少なくないでしょう。そのため実際の居住環境や支出の内訳、家庭の経済状況などによっては差が縮まる可能性もあります。